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授業は普通に行われ、1限目の終わりを告げるチャイムが鳴った
流星「ありがとう。それと申し訳ないんやけど、学年がもうすぐ変わるタイミングだからってことで教科書全部なくて(苦笑)もしAちゃんが大丈夫ならしばらく見せてもらってもええかな…？」
「そうなんだ?!大変だね…私は全然大丈夫だよ！むしろ流星くん嫌じゃない…？ずっと私と机くっつけて授業受けるの」
確かに1学年の教科書買ったところですぐに2学年の教科書を買うことになるし無駄だもんね
学年変わるまで席替えもないだろうし私がずっと見せることになるから、そしたら必然的にずっと私と机をくっつけて授業受けることになる
嫌だと言われてもショックだけど念の為嫌じゃないか聞いてみた
流星「嫌なわけないやん！むしろ嬉しいよ？」
「…こんなこと聞くのも変かもしれないけど、私たちどこかで会ったことあるっけ？」
流星「えっ、いや…ないで…？」
やっぱりないよね？それなのに自己紹介のときと言い、今の嬉しい発言と言い…面識ある人にしかしなそうなことばかり
流星くんと会話をしていたらキャーキャー言いながら教室に入ってきたクラスメイトの女子数名
どうしたんだろ？って流星くんと顔を見合わせた
女子生徒1「なんか転校生他にもいるみたいー！2年生に3人と1年生にもう1人！」
女子生徒2「隣のクラスに来た転校生見てきたけどちょ〜イケメンだったぁ♡」
女子生徒3「え！まじ？見て来よ〜！」
おお…たくさん転校生入ってきたんだなぁ…
見て来ようと言って何人か教室を出て行ったあとに戻ってきた女子たちが会話をしていた
女子生徒1「しかも皆ヴァンパイアらしいよね！」
女子生徒2「やばいよねー！うちの学校既にヴァンパイアいるのにまた来たんだね」
ヴァンパイア……また転校してきたんだね…
入学してからすぐに3人ヴァンパイアが転校してきたと話を聞いていた。このクラスじゃないから面識はないんだけど
私は“特別な血を持つ人間”らしいから、また狙われるんじゃないかって不安を抱えていた
中学1年生の頃に、ヴァンパイアだけがわかる特殊な香りを和らげるお守りをお母さんがもらってきてくれて、それを持ち始めてからはヴァンパイアから声をかけられることはなくなったけど
あれ、そういえばさっき、しかも皆ヴァンパイアらしいよねって言ってたよね？
ってことはもしかしたら流星くんも……
ヴァンパイア…？
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作者名：かえで | 作成日時：2020年5月14日 23時
