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Aside



「お嬢。なんか、婚約者できてましたよ」



急に自室のドアを開け、他人事の言うように入ってきた執事。
驚きで、ドッと珈琲カップを落としてしまった。



『…さとみ…、私の事お嬢って呼んだ?今』

「え、そこ?」

『いや、私なんかそういう呼び方する所の名前知ってるわ。
 それ、極道っていうグループ団体の娘を呼ぶ言い方でしょう?』

「とんでもない偏見っすね」



違うのか。



『あ、そうそう。
 婚約者ってどういうこと?』

「やっと…。
 いやぁ、なんか位の高い貴族さんの息子らしい。
 イケメンだったんで姫さんにぴったり」

『…さとみ……アンタねぇ、呼び方をちゃんと均一にしなさい』

「…えぇ、そこ?まぁ、姫さんが嫌なら、A?」

『呼び捨て?』

「ダメ?」



微妙な上目遣いで私を見てくるさとみ。
なんか…、ごめん。
そういうの効かないんだわ。

まぁ、別に悪い訳でもないし、いいけど。



わーぎゃーわーぎゃー話していると、
ガチャッとドアが開き、黄色の髪をした好青年が入ってきた。





「貴方が………、A姫ですか?」






.

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作者名:鮫の介 | 作成日時:2023年1月26日 19時

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