4話 ページ4
「じゃあつまり、ユーリさんは亡くなったはずのお兄さんとあった。
ってことですか?」
「あぁ、夢かもしれないって思ったけど、あれは妙に現実味があったんだ。
僕はその時、足の骨を骨折していてリハビリがてら散歩をしていたんだ。
その時も、少し足に痛みがあったのを鮮明に覚えているよ。」
ユーリがそう悲しそうに言う。
きっと、ユーリに取って兄のガトルは大切な存在だったのだろう。と思った。
「う〜ん…どう思う?」
「そうだな…もう少し情報が欲しいと思わないか?」
「おや?パイモンにしては随分頭が冴えてるじゃないか」
「ふっふっふ、そうだろ…って!え!?吟遊野郎!?お前いつから居たんだ!?」
「ちょっと〜、久しぶりの再開なのにもう少し喜んでくれたっていいのに…」
と、「パイモンの意地悪〜」と泣き真似を始めたのは、モンドで人気のある吟遊詩人兼風神バルバトスだった。
「久しぶり、ウェンティ。
どこから話を聞いてたの?」
「久しいね、我が友よ。
君たちが座って話を聞いてた時から居たよ」
「そ、そんな前から…?」
どうやらウェンティは、盗み聞きをしていたようだ。
「じゃあ話を聞いたんだったらお前もこの依頼解決を手伝えよ!」
「え〜、ボクは忙しいけど…
ま、君らの頼みならしょうがない、手助けしてあげる♪」
「おう!頼んだぞ!」
そう言ってウェンティはユーリの隣に座る。
「やぁ初めまして!
ボクは吟遊詩人のウェンティ、よろしくね」
「僕はユーリ、よろしく」
互いに自己紹介をする二人を見ながらパイモンは頼んでいたおつまみが来たので食べ始める。
…なぜか、リンゴ酒も来たのだが…
「あ!旅人、それボクのだから飲んじゃダメだよ!」
どうやら、予想(?)は当たりこれはウェンティのだった。
また借金が増えていくんだろうと思ったが口には出さなかった。
なぜなら、この飲兵衛には反省の色が全く見えないのだから。
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作者名:こむぎこ。 | 作成日時:2024年2月22日 22時