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あのあと、どこで何をしていたの？
今は、何をしているの？
どうして今、ここにいるの
聞きたいことは沢山ある
でも、聞いていいのか分からない。
樹にとって特別でもなんでも無かった、私が。
何かを言葉にしようとしては唇の手前で詰まり
どくんどくんと
速度を増す心臓の音だけがやけに煩く耳に届く。
話さないと、きっとまたどこかへ行ってしまう。
「……げ、元気にしてた？」
勇気を振り絞って出した言葉は、思い浮かべていたことよりずっと無難な他愛のない話題で、自分でも拍子抜けした。
樹は少し驚いた顔で瞬いて、ふっと小さく吹き出した。
「見ての通り、元気元気」
そう言って、細い腕っ節で力こぶを作って見せた。
拳の横で、金色のピアスがちらちらと光って揺れている。
思えば学生の頃は真っ黒だった髪も、今は鮮やかな金色だ。あまりにも馴染みすぎていて、まるで元々その色だったみたいだ。
外見だけみれば面影は薄いけれど
彼の声や表情は何も変わっていない。
そこに少し、安心する。
私の元々知っている部分以外は、きっと色々変わってしまったんだろうから。
「……なぁに」
どれだけ長く黙っていたのか、樹が痺れを切らしたように言った。
「え……えっと、」
「そんなに俺のこと知りたい？」
「……え？」
思わぬ言葉に息が止まる。
…じわじわと、顔に熱を帯びていくのを感じた。
一体私は、どんな顔をして彼を見ていたんだろう。
そのうち樹はさらさらと紙に何かを書き始めた。
そしてその紙を破いて、私に差し出す。
「気が向いたらおいでよ。今どこに住んでる？」
「東京、だけど」
「ならちょーどいい。はい」
そこには、住所のようなものが書かれていた。
「じゃ、この後俺予定あるから行くわ。またな」
「えっ、！待って、じゅり…「元気で」
頭にぽんと手を置かれれば、声なんて出なくなってしまって。
去っていく樹の背中を、
その場にへたりこんで見送るしか無かった。
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莉帆(プロフ) - コメントありがとうございます！焦らずご自身のペースで更新されるのを楽しみに待っています！！上から目線見たくなってしまいすみません！ (8月24日 22時) (
レス) id: 68b2be3bb7 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 莉帆さん» 莉帆さん、コメントいただきありがとうございます！長い間手付かずの状態になってしまい申し訳ありません…՞߹ - ߹՞結末までの展開は考えてあるので、どうか気長にお待ちください…！ (8月24日 10時) (レス) id: ebf49800b8 (このIDを非表示/違反報告)
莉帆(プロフ) - 初めまして！樹と主人公の関係や樹の過去、�眞呂箸隆愀犬世辰燭蟲い砲覆蠅泙后�早く続きが読みたいです！ (8月8日 1時) (レス) id: 68b2be3bb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すず | 作成日時：2023年5月21日 2時
