《時渡編》 ページ8
「セレビィっていう名前であってる?」
流石に街中で名前を出すわけにはいかないから、森に入ってからオドシシに聞いた
こくりと頷く横顔はすごく真剣で
やっぱり人間には調べてほしくないみたい
「大丈夫。セレビィのこと秘密にするし、治療するのに必要最低限のことしか調べてないよ」
こちらをみたと思うと、にこりと笑った
正解みたい
あとの謎は
なんで深い怪我を負ったのか
なんでここのポケモンたちはこれほどまでに警戒心が高いのか
のふたつ
私は治療とかやってなんとか側にいることを許されたようなもの
まだ完全に信用はされてないんだろうなぁ
それから無言で森の中を歩いた
「セレビィ起きた?」
湖に戻って私に代わって看病をしてくれていたナゾノクサに聞いてみる
悲しそうに目を閉じて首を、いや、顔?体?
どこなのかわからないけど、横に振った
名前を知っていたことにすこし驚いていたけど、オドシシを見て何かを確認したのか、すぐに元に戻った
「看病お疲れ様、後は任せて」
頭を撫でて、きのみを口元に持っていく
ナゾノクサはあーんと小さな口をいっぱい広げてきのみを齧った
美味しい?と聞くと、大きく頷いた
やっぱりこの森は人間が足を踏み入れるべきところじゃないんだなと思った
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作者名:重刄 | 作成日時:2019年10月29日 16時