アルトマーレ《時渡編》 (ページ14)

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《時渡編》ページ14

セレビィの看病を初めて2週間が経った

何度か動いたりしたものの、やはり起きなかった

だが、イーブイのレベル上げは順調だ

今日もまた看護の日々の続きをするのだ

そう、思っていた

この街にある温泉に入りがてら食料を買いに行っていた時だ

森にもどろうと入り口につながる道路を歩いていた時だ

前方に小さなポケモンが

「ヒメグマ？珍しい、こんなとこまで」

と、オドシシに話しかける

すると、何かを察知したのかオドシシがヒメグマに駆け寄る

イーブイと顔を見合わせ、2匹の方へ走る

「ヒメグマ⁈どうしたの！」

近かよっていくにつれ、異変に気がついた

なぜヒメグマに傷があるのだろうか

私に気がついたヒメグマは、私の足元へ

そして、オドシシに乗るようにジェスチャーした

「よくわかんないけどピンチってことと急いでるってことはわかった」

オドシシのツノにつかまって背中に乗らせてもらう

イーブイをモンスターボールに戻し、ヒメグマを抱っこする

「オドシシ、お願い」

頷いて、勢いよく駆け出す

森の中をヒメグマの指示通り進んでいくと、少し焦げ臭い匂い

それに、人間の匂いって言ったらおかしいけど、自然じゃない匂いがする

この神聖な自然に、人工が混じってる

「セレビィ」

夢の通りの出来事が起きてしまいそうで

ポケモンの名を呼んだ