▼ 呪術高専に愛され狙いが出現した【呪術廻戦】

さようなら ページ29

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『んでさぁ、ちょっと気になんのが



美月もいなくなったんだよな』





それちょっとどころじゃないよ。





「………分かった。見つけ次第連絡しま〜す」



通話終了をポチリ。
そしてくるりと振り返る。





「急に私のことが好きになったの？」



「キモ。死ねよ」





お前の語彙、棘くん以下だな。
比べることすら烏滸がましいな。


いつの間にか背後に立ってた彼女。
手に何かを握っている。





「何か用で、」





瞬間。その場から咄嗟に飛び退けば、先程まで立ってた地面に抉り取られたような跡が出来た。



「伏黒くんと同じタイプだったっけ。ああ違う、唯の下位互換か」


「は？何言ってんのよ」


「下位互換。か〜い〜ご〜か〜ん〜」


「うっさ。キモい。喋んな！」



彼女はこっちを睨んだまま不愉快そうに、そしてどこか不可解だと言わんばかりである。


………互換性って習わなかったかんじ？



彼女の側に現れたのはオオカミ。
なるほど、彼女の呪力が練り込まれてる。



「一応聞くけど何のため？」


「みんなの目を覚まさせてあげるのよ！！」


「みんなしっかり起きてますけど」



どうやら美月さんの脳は衰退の一途を辿ってるようだ。

毒が微量残ってるからか、オオカミ一匹相手に二回も殴ってしまった。最高時は風圧だけで消し飛ぶのに。



「仲間割れって言うには少々無理があるな」



というかこれ、普通に私殺そうとしてるよな。

紙を媒体にして式神を召喚するタイプ。思い切り遠距離タイプ。



伏黒くんみたいに、術師本体が鍛えられてる訳でもない。





「今なら謝れば許してあげるから謝れ、全身全霊謝罪して」


「うるさい死ね！！！」





………思ったけどこの子、精神年齢低くない？



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