第101話「塗り塗りメイド」 ページ17
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そして掃き掃除が終わって。
次に指示されたのは、デカイ建物の外側にできた欠損部分の修繕作業。
「急に難易度バカ上がってない?」
「うーん、私も流石にって思ったけど五条さんの指示らしくて」
あのイカレ野郎とうとうトチ狂ったか???
今私が見上げているのは、もう、なんというかスゴイ構造のデッカい建物。
あの上階あたりの柱の修繕……らしいけど、流石にそんなスキルは無いので、業者の人を呼んで直してもらった後、ペンキで塗装するだけの任務を承った。
助かった。アレ直せって言われてたら死んでた。
とりあえず事務員さんが呼んだらしい業者さんたちが来て、少しだけ暇になったので事務所へ戻る。
そしてひたすら書類をまとめ紐で縛り頼まれた物を全て倉庫へ運んではその中の必要な物を持って帰り束ねられてない書類の整頓をして手が空いたら事務員さんたちの無くなりかけたお茶を新たに注ぎに行くなどなど、地味な作業を黙々と行っていた。
こういうのは経験がものを言うよね。私の場合指示無しで動けます。昔に散々扱かれた甲斐があったわ。扱かれてなかったらただの指示待ち人間になってた。
少しずつだけど彼らに受け入れられてきて、今では普通に「メイドのA」呼びされている。照れる。
「Aちゃん、さっきの業者さんから着信」
「あっはい、代わります」
ありがとうございますとお姉さんに頭を下げて、空いてたデスクの受話器を取って対応する。もしもしもしもし。
そしたら終わったとの事だったので、電話を切った後、私も先程の建物へ向かった。
業者さんは帰り、そして私一人になった。
作業服に着替え、ハケと専用塗料を持って立つ。
これも業者にやって貰えば良いのにさ。よく分からないとこで経費削減しようとするよね。
一応ヘルメットを被って作業に入る。なんだかんだ今日は涼しいから良かった。しかし孤独。歌でも歌ってようかな。
良い感じにぺたぺた塗っていく。あっズレた。デザイン的な感じにしよう。………なんか揺れてる気がするけど気の所為?
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※普通だったら業者を呼ぶ案件ですが創作物だからと思って見逃してください。
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なぎさん(プロフ) - めっちゃ面白かったです!素敵なお話ありがとうございます!! (9月17日 23時) (レス) id: 3e92d95cce (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 面白いです!あまり人の事には突っ込めませんが更新頑張って下さい! (2022年9月24日 7時) (レス) @page26 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - もう呪術は書かれないのでしょうか… (2021年7月16日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ(プロフ) - コメント失礼します。今まで読んだ作品の中で個人的に一番好きです!更新頑張ってください! (2021年1月2日 18時) (レス) id: a4bed0c9af (このIDを非表示/違反報告)
. - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年12月17日 5時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nny。 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年11月30日 19時