「察しの悪い方ですね」 ページ34
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「僕が直々に教えて差し上げますので宜しくお願いしますね」
「えっ待っ何っ、えっ？」
そう言って、来訪者であるアレクシス・ネスさんは机にドドン！と大量の冊子を置いた。
「猿でも分かる♡ドイツ語を学ぶ本」やら「バカでもちょっとはマシになる！小学生向けドイツ語の教科書」やら書かれた本。
全部自費で買ったって。バカかオメー。
「貴女は英語すら壊滅的だとお聞きしましたのでこのくらいは必要かと。まあ日常会話とは言わずともカイザーの言葉を一言一句もらさず聞き取れるレベルには到達して頂」
「ちょ待って、何故私がドイツ語を？それに何でカイザーさんが出てくるんです」
「決まってるでしょう、カイザーが貴女という存在を認めた上で、故郷であるドイツへ連れ帰ると言ったからです」
「何もかもが初耳なんだけども」
何で連れ帰るの。気に入ったからって理由で国跨がせるって何。国際的な誘拐って最早マフ＊アの所業ではないですか。
「行きませんけど。私の骨は日本国内の山に埋めてもらうつもりでいるので」
「ハァ、そうですか。その程度の我儘であればカイザーも心の広い人ですので快く承諾してくれると思いますよ」
「我儘って何？なんで私の意見はカイザーさんを突破しないと通らないことになってんですか」
は？つーか何この話。カイザーさん何なの。というかアンタが一番何なんだ。
「察しの悪い方ですね。貴女は“あの”ミヒャエル・カイザーに選ばれた唯一の女性なんですよ？前に貴女は彼の言動を無碍にするなど愚鈍極まりない事をしていましたが、それでも受け入れると言ってるんです。少しは足りない脳を働かせて、カイザーの隣に立つに相応しい女性になる努力でもしたらどうです」
「別に受け入れてほしいとか微塵も思ってないんで、今まで通り傍若無人に生きていきますね」
「舐めてます？それとも我々を侮辱してるんですか？」
「別に」
アンタらのお遊びに付き合ってらんないだけだ。
「……カイザーを疑いたくはありませんが、こんなクソアマの何処を気に入ったのか理解に苦しみます」
「だね。私も気になるから理由聞いといて。ついでに「お前はこんな珍味にまで手ぇ出すのか」って言っといて」
「黙れ。今すぐ不愉快な言葉を紡ぐ口を閉ざしてくれます？」
あ、割と簡単に剥がれたな。
机に頰をくっ付けたまま人を殺しそうな程鋭い眼光で睨み付けるネスさんを見上げる。
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シナモン - とても面白かったです‼士道最高でした‼ (11月23日 10時) (
レス) @page36 id: 8b3e9c667d (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - いつまでも応援してます (10月28日 18時) (レス) id: 76125fe83b (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 面白かったです！！すごく！文才を感じました！ 是非また更新してくださると嬉しいです！！ 応援してます！ (7月27日 1時) (レス) @page36 id: c33439ae2b (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - もしかして更新終了してしまいましたか…？ (6月23日 23時) (レス) @page36 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
ペペのん - え……お…終わり!?でも､この作品とっても面白かったです!! (6月23日 18時) (レス) @page36 id: 97854132f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nny。
| 作者ホームページ：
作成日時：2023年3月23日 0時
