3、「あたらしいへや」 ページ3
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新しいおへやはとっても広いとこだった。
前のお家も広かったけど、こっちのへやもとっても広い。
「マンション」だって。
とっても高いところ!
「うわーー!!バカたけーー!!」
「おい、そんなバカみてぇな言葉遣い教えた覚えねぇぞ」
じかくないらしいお父さん。
「お父さんどうしよう、私トリになりたい」
「ホラ」
「もうちょっと高さほしい……」
だっこしてもち上げられても「ちょっと高くなったねぇ」としか思えない。
まどはあかないやつ。お父さんが「開けたらお前なんか簡単に吹っ飛んじゃうだろ」だって。
2人ですむへやの中は広くて、いろいろモノがあって、ベッドが前よりふかふか。
前は1人でねてたけど、今日からお父さんとねれるんだって!
「Aの部屋にも置いてあるからそっちで寝ても良い」
「ひとりになりたいとき行くネ」
「お前くらいの年齢のガキって突発的にメランコリーな気持ちになったりするもんなの?」
分かりません。
「お父さん、イビキかいちゃやーよ」
「一度たりともかいた事ねーよ。お前こそビックリ寝相で俺を蹴飛ばすなよ」
「お父さんのサッカーおじょうず“イデン”がうつったケッカです」
「前リフティングさせたら3回で終わった上に窓硝子割ってたじゃねえか」
よくおぼえてるね。とか、
何でうまくできなかったんだろうね。とか言おうとおもったけど。
「……男の子、がよかった?その……私、じゃなくて」
『じょうずにできなくてごめんなさい』が先に心の中にうかんだ。
お父さんはちょースゴイサッカーせんしゅだから。
テレビにうつるお父さんを見て、おかあさんが何回も言ってた。
そしたらオデコにデコピンをくらった。
たまにやるお父さんのいたいヤツ。
「いだぁい……なんでぇ……?」
「馬鹿がバカな事言ったから」
「ばか……」
「俺はAが女の子で嫌だって思った事は一度も無いよ」
私と同じたかさで目を見て、そう言ってくれたお父さん。
「ウソじゃない……?」
「嘘じゃない」
「ほんと……?」
「本当」
「あの……今ごめんなさいするけど、じつはまどガラス、3回くらいわってる」
「お前、女の子で良かったな。息子だったら割った枚数分しっかり殴ってるだろうから」
「それに知ってるから今更白状しなくても良い」ってあたまなでられたけど私が男の子だったらたたいてたの??
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うさぎ - 続き、待ってます! (9月24日 10時) (レス) id: e785190406 (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - あと、行きたい場所で言い合っているのも可愛いなぁってなりました! (2023年3月25日 6時) (レス) @page6 id: 772f111aa6 (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - 冴くんの漢字が浜になっていてほっこりしました!( ´ ▽ ` ) (2023年3月25日 6時) (レス) @page6 id: 772f111aa6 (このIDを非表示/違反報告)
凛空(プロフ) - イッキ見してしましました…娘ちゃん可愛い…!!続きが気になる…!!無理せず更新頑張ってください!! (2023年3月13日 21時) (レス) id: 2d96add547 (このIDを非表示/違反報告)
猫の子猫 - 娘ちゃん可愛くてちょくちょく笑ってしまいます‼︎可愛いなこの親子‼︎更新頑張ってください!応援しております‼︎ (2023年3月10日 0時) (レス) @page22 id: 277ef76f82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nny。 | 作者ホームページ:
作成日時:2023年3月5日 19時