「ケンカはダメぇッ！！」 ページ45
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いつものように暴れる士道を軽く往なして締め上げる予定だった。確かに学習能力はあるけど経験と技量は圧倒的に私の方が上だから。
喧嘩慣れした士道の拳と蹴りを避けながら、逃げる様子もなく傍観する選手たちから距離を取り、備品に接触しないように上手く立ち回っていたつもりだった。
そこにいたのは間違いなくイレギュラーで。
招かれざる第三者である不乱蔦さんは小走りで駆け出し、何故か私の腰に抱き付いた。
「ケンカはダメぇッ！！」
いや喧嘩じゃなくてただの戯れ合い＿＿＿と伝える前に、高く振り上げられた足が目に入る。
士道の目は私だけを捉えていた。
咄嗟に避けようとした私の視界に彼女が映る。
自身の身を守る為逃走を図る本能より「後輩」を守る為に動けと叫ぶ理性が勝り＿＿＿＿不乱蔦さんを突き飛ばしたその直後、側頭部に重い衝撃が走る。
蹴り入れられた身体が床に転がる。
一瞬意識が飛んだ気がするけど気の所為だと言い聞かせた。
「あ……？」と呆けたような声を出したのは士道。
「Aさん！！！」
駆け寄ってきた人物たちを認識するのに数秒かかった。
眩む視界の中身体を起こし、探したのは1人の少女。
「(不乱蔦さんは、)」
「いったぁ……う、うぅ、Aせんぱいに突き飛ばされたぁ……っ！！」
あ、いつも通りだな。
いつもみたいに泣く素振りを見せる姿に冷静になった。
ピンピンしてるし怪我も無さそうだから良いかと士道を見たら、奴の目は不乱蔦さんを見ていた。
「きゃあ！」と叫ぶ不乱蔦さんの胸倉を掴んでいたのは凛。
「お前、マジで死ねよ」
「ざけんじゃねえぞこの雌豚、俺の愛/嫵を邪魔しやがって」
最早取り留めのない状況だった。
七星と剣城が傍に来てくれたけどアレどうすりゃ良い？
何でみんな助けに行かないの？
「いい気味だ」って何？
「どうすりゃ良いアレ」
「んなもん、発破かけてやりゃええやろ」
「はっぱ……」
「前頭葉どっか行ったんかお嬢さん。手厚く検診したろか？」
そうだな。はっぱ。
爆発ってことでしょ。
見つけたのは食堂のイス。
立ち上がって引っ掴んで、置いて、拳を高く振り上げて、下ろす。
バギャッッ！！！
硬い物質が木っ端微塵に破壊された音に、全員の目がこっちを向いた。
「士道、続きやろうや」
少しボンヤリした意識の中、ビックリするほど元気な声が出た。
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サキ - Ich mag dich じゃなくてich liebe dich です！後は大体あってますけどich mag とich liebe は若干意味が違うので👾気を悪くさせたらすいません🥲 (2023年3月30日 0時) (
レス) @page37 id: 1baf0b6a1a (このIDを非表示/違反報告)
ひっぴー - カイザーが最後に言ったドイツ語の文章翻訳したら「面白い…答えます、約束します。」って出たんだがどういうこっちゃ。あ、応援してます！ (2023年3月24日 16時) (レス) id: a528653d7b (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年3月19日 19時) (レス) @page50 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
融点(プロフ) - 第1部とても面白かったです。士道とカイザー推しなのでNnyさんと一緒でした👏🏻恋愛に発展しないのも込みで本当に私好みでしか無かったです。第2部楽しみにしてます。 (2023年3月13日 23時) (レス) @page50 id: 6f6f2e1e89 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 爪楊枝さん» 本当。もう癖になっちゃって自分の更新サボって何回も読んじゃう。二桁行ったのでこれからも読み続ける！(読んだ回数が） (2023年3月13日 19時) (レス) @page50 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nny。
| 作者ホームページ：
作成日時：2023年2月6日 20時
