9.転出サーチ！ ページ5
youside
朝起きれば、そこは寮の部屋で。昨日は玄関で寝ちゃったはずなのにおかしいなって思った。
｢あ、A起きたか？｣
｢ぅぁ、でゅーす｣
彼の姿に思わず涙がこぼれる。やっぱり退学になんてなってなかったんだ…。良かった。
突然涙を流す僕に目の前のデュースは驚いたようで、僕の肩をブンブン揺らして｢どうしたんだ！？｣と言ってくる。
その様子がおかしくて、涙は引っ込んでしまった。
｢デュースが退学になってなくてよかったって思ったら安心しちゃっただけだよ｣
｢そ、そうなのか……｣
｢ねぇ、エースは？デュースがいるってことは、エースもいるんでしょ？｣
僕がそういえば、デュースは表情を暗くした。まさか、と思うが、そんなことはないと否定するようにかぶりを振る。
｢エースは───────｣
───────────
｢やっぱりココに来てたのか｣
｢デュースの言ってたとおりだね｣
─『エースは、オンボロ寮にいるかもしれない』
デュースはそう言った。だから2人で来てみれば、そこにはエースがいて。さっきのデュースの時みたいに、涙がぽろり、と流れてしまった。
｢げ。デュースにA………って、なんで泣いてんの！？｣
｢うぇ、エースがっ、たい、がくなって、なくて、よがっだぁっでおもっで！！！｣
｢おうおう落ち着けよ！？｣
エースが手でゴシゴシと雑に涙を拭ってくれる。うぁざっつぅ…。
｢朝僕を見た時もこうだったんだ。｣
｢へー、なになに？オレらに会えなくて寂しかったの？｣
｢いや、すっかり忘れてて。帰ってこないから退学になってたらどうしようかなって思っただけ｣
｢違うのかよッ！｣
食い気味にそう返してくるもんだから、さっきの涙はどこへ行ったのやら。今度は笑いが止まらない。
｢他の寮生から話は聞いたぞ。寮長のタルトを盗み食いして首輪をはめられるとは……お前、相当バカだな。｣
｢バカだね｣
｢うるっせ！お前にだけは言われたくねー！Aもノってんじゃねーよ！……ところで、寮長、まだ怒ってた？｣
｢そうでもない。すこしイライラしている様子で起床時間を守れなかった奴が……｣
｢3人くらいエースと同じ目にあってたくらいかな｣
｢全然そうでもなくねぇじゃん！めっちゃ怒ってるじゃん！｣
｢あはは、そうとも言うかな｣
笑って答えた時
｢……エース、誰？お客さん？｣
奥から女の子が出てきた。それも、よく知る顔。
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ゆる(プロフ) - ほんとに面白いですね!続きが楽しみです!無理のない程度で更新がんばってください!応援してます! (2023年1月1日 0時) (
レス) @page27 id: 6719ad2600 (このIDを非表示/違反報告)
時雨ですな(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！更新頑張ってください！！ (2021年6月23日 7時) (レス) id: 9e0511f770 (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - つみきさん» ありがとうございます！励みになります、頑張ります！ (2020年6月7日 14時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
つみき - 続編おめでとうございます！お話がすごく好きで、引き込まれます。頑張ってください！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: da29838e5a (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - りいなさん» ありがとうございます！更新頻度は下がりつつありますが精一杯頑張ります！ (2020年6月6日 21時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロイミー | 作成日時：2020年6月6日 20時
