67. - painfulness and many effort - ページ17
side K.N.
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何度も、病院に通って治療をして。
悪い細胞が広がってないか検査を受けたり。
“今回も大丈夫でしたよ”
その言葉を聞くたびに、安堵して。
それと同時に、今回は大丈夫でも、もし、次の検査で悪くなってたら…？って思ってしまったり、不安で仕方のない日々が続いた。
体調が悪い日の収録や取材なんかは四人にバレないようにって、それだけに必死だった。
何もないフリを装って、終わって家に着くとそれはもう死んだように眠った。
それを繰り返していくうちにさ、もう、色々疲れちゃって…
何のためにこんな必死に頑張ってんだろ…とか、前なら全然考えなかったような事ばっかり悪い方に考えちゃう。
あと、この夏からは映画の撮影が始まって…
元々インドアだから、暑さに慣れてないってのもあって体調が悪くなっちゃう事が多かった。
その都度、共演者の方々に迷惑かけまくってさ…ほんと、何してんだろ。
病院に行って先生に話をしたら、カウンセラーさんを紹介してもらってお世話になった。
メンバーはみんな気遣いができる人ばっかだし、病気の事をみんなに話した時ももっと頼ってねって言ってくれたから、本当はそうしたいよ…俺だって。
素直にメンバーに話してしまいたいという気持ちと、心配とか迷惑とかをかけたくないから言いたくないって気持ちと。
どうしたらいいか分かんなくて、でもそんな事で悩んでる自分がほんっとうに嫌で…
そんな感じの話ばっかりだけど、嫌な顔せず聞いてくれた。
不思議なもんで、聞いてもらってるだけでもスッキリする事も多くてさ。
そうやって、辛くなったら何度も聞いてもらってってしてたら…
いつのまにか治療が終わってた。
“もう大丈夫そうですね” って言われた時は、嬉しすぎて…言葉が出なかった。
ここまで頑張ってきて、本当に良かったなって。
ただ、この先再発してしまう可能性もあるってのは少し怖いけど…さ、そんなまだ再発してもないうちからビビってても仕方ないじゃん？
それに、今まで辛かった分これからはもっと人生楽しんでいきたいなって。
だから、治療が終わった日からは病気の事を考えずに、なるべく笑うようにして。
ほら、相葉くんが昔言ってたじゃない？
笑ってればいい事ある…みたいな。
本当に、その通りだなって最近思う。
今、めっちゃ幸せだよ、俺。
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作者名：美菜子 | 作成日時：2018年6月29日 23時
