彼の執念 ページ13
えー...かっちゃんが率いる私たちの騎馬は、物真くんからポイントを取り返すために奮闘中。
｢しょうゆ顔！テープ！！｣
｢瀬呂なっと！！｣
瀬呂くんがテープをとばすが、
｢！？外れだ｣
｢A！スピード上げろ！！｣
｢了解っ(パチンッ)｣
かっちゃんは昔からそうだった。いつも前を向いてただひたすら上を目指してきた。
...物真くん。君は彼には勝てないよ。
だって、勝利がすべての彼の執念。
『爆豪！！容赦なしーー！！』
並大抵じゃかなわないよ。それに...
｢物真くん、コピーが全能に勝てると思った？｣
私も結構、短気だからね。
『やるなら徹底！彼はアレだな！！完璧主義だな！！さぁさぁ時間ももうわずか！！』
｢次！！デクと轟んとこだ！！｣
｢はいはい...｣
そして私たちはデクと轟くんの騎馬に向かった。かっちゃんは先行っちゃったけど。
デクと轟くんが争うなか、乱入しようとするかっちゃん。けれど、
『タイムアップ！』
終わった...
てか、今かっちゃん顔面から落ちたし...何かウケる←
結局、結果は1位が轟くんチーム、2位がかっちゃんチーム、3位が心操くんチーム...ってこの前勢いあまって挑発した人じゃんか。
そして、4位がデクのいるチームだった。
良かったぁ。
自分のあまり動かない表情が緩むのが分かった。
私が安心していたのが顔に出ていたのか、かっちゃんがあからさまに機嫌を悪くしてこちらに来た。あ、ちょっと顔痛そう←
｢そんなにクソデクが進出できたのが嬉しいのかよ？｣
｢え？？うーん...というよりは、デクとかっちゃん、両方出場できてほっとしてる｣
私がそういうと、かっちゃんは面食らったような顔をしたが、すぐさま顔をおさえ、後ろを向いてため息をついた。何で？？
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作者名：夢桜 | 作成日時：2019年3月20日 20時
