キセキの世代を筆頭に一人の女の子が愛される

第19Q ページ19

〜A〜




とは、言ったものの……やっぱり憂鬱だ



合宿ってことは四六時中一緒にいるわけでしょ



先輩達のメンタル面は大丈夫と信じてる




才能の差は努力で埋まる



それ以前にバスケが大好きなら問題はないかも




私が本当に心配するのは赤司くんの行動(こと)かもしれない


変なことをしないようにしっかり見張っておかないと




選手を守るのもマネージャーの務め


木吉｢さっきから百面相してどうした？｣


｢うわ……っ！！｣


背後から声をかけられて失礼ながらに派手に驚いて転んでしまった


木吉さんは｢すまんすまん｣と笑いながら起こしてくれた



日向｢お前さぁ。気を付けろよな｣


｢はい！ごめんなさい！！｣


日向｢え！？いや……Aじゃなくて……｣


木吉｢日向。そんな責めることないだろ｣


日向｢お前に対してだよ！！｣


木吉｢え！？なんで！？｣


日向｢そういうとこだよ。お前のペースにAを巻き込むな｣


｢あの！私は大丈夫ですから……｣


リコ｢いやーん。良い子！！｣





木吉｢あれはいいのか？｣


日向｢あぁ。監督だからな｣


木吉｢なんかズルいな｣


日向｢逆らえないだろ。誰も｣






監督は力強く抱きしめながら髪の毛がボサボサになるぐらいわしゃわしゃと頭を撫でられた


なぜか私はものすごく監督に気に入られている



嫌とかではなく嬉しいけど、贔屓感がすごい



どうも私は歳上の人に好かれる傾向がある


小学生の頃はこの身長もあってよく｢巨神兵｣と意地悪を言われた




それが中学に入るとどうだろう


見る目はあまり変わらないにしろ口に出して言われることはなくなった


それが一番ホッとしていた



身長がコンプレックスの私にバスケ部のみんなは気にすることはないと励ましてくれた



だから私は本当にバスケ部に入ってよかったと思ってた


あんなことが起きるまでは




楽しかった日々が最初からなかったように壊れていくのは早かった




これは私にとって償いだ




黒子くんを傷つけてしまった

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