10人目の雪だるま。7 (( W.Shota )) (ページ1)

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A side

ご飯を食べながら

なんとなく浮かない顔の翔太。

なんで？

話したよね？

全部言うの？

困惑する私から
そっと離れためめの気持ちを考えると

絶対言いたくない。

めめの話自体がダメなの？

えっじゃあどうしたらいいの？

｢翔太？｣

し｢何？｣

｢なんかあった？｣

し｢いや、、あの、、、別に｣

｢無理には聞かないけど、、ちゃんと言って？｣

し｢落ち着いてからでもいい？｣

｢いいよ｣

何言われるんだろ、

さっきまでの翔太の気持ちは

こんなだったんだな、、

片付け終わりソファーに座ると

翔太は振り絞るように口を開いた。

｢Aはめめのことどう思ってるの？｣

翔太は私が考えてるのが分かるの？

｢どうって、、そうだな、、、、｣

し｢好きなの？｣

｢いや、そういう好きではない｣

し｢じゃあ何？｣

｢かけがえのない存在だとは思ってるし
尊敬する部分も沢山あるし
かっこよくて真面目で優しくて、誠実で、、、
人として惹かれるだけの魅力がある人だと思うけど｣

し｢けど？｣

私は翔太の目を見た。

｢私がこれからもずっと
一緒にいたいと思ってるのは翔太だよ？
そもそも、、、
こんなこと聞かせてごめん｣

翔太は首を横に振って

｢俺こそごめん、、こんなこと聞いて｣

って言ってくれた。

｢めめに妬いてたの？｣

し｢、、、妬いてたよ。ずっと、、｣

拗ねてる翔太に
なぜか笑ってしまう私。

し｢なんで笑うの？｣

｢だってそんな弱気な翔太初めて見たもん｣

し｢ずっと自信なんかないよ、、元々。
めめはそんなんだし、ラウールは
お前が同い年だったら告ってたとか言うし
康二といっつも距離近いし、
俺にないもんもってるやつばっかりだし、、、｣

そんなこと思ってた翔太が可愛い。

し｢何より｣

｢何より？｣

し｢モテすぎるんだよ、お前｣

｢そうかな、｣

し｢そうだよ、
どんだけお前のこと好きだったってやつ
いると思ってんの？｣

｢そんなにいるの？｣

し｢いるよ。ほんとモテ過ぎるんだよ、お前｣

何故か怒られた。