10人目の雪だるま。7 (( W.Shota ))

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1週間後ー


翔太 side


Aのコンサートの準備が本格的に始まった。


グループ活動と準備を
並行してやってるから忙しいはずなのに
一緒にいる時間が前より増えた気がする。


｢うーん、、難し｣

椅子に座って勉強してるように見えるA。



｢日本語って難しいね｣


何見てるのかと思ったら広辞苑。


し｢広辞苑初めて見た｣

｢阿部ちゃんに借りた｣

し｢お前借りれる力全部借りてるな｣

｢うん｣

し｢俺の力は借りないの？｣

｢いや、今は借りてないだけでのちに借りるよ｣

し｢良かった。今で何曲出来たの？｣

｢10曲｣

し｢え？この短期間に？｣

｢あぁ、あの、ストックしてたの。曲を｣

し｢びっくりしたぁ、なるほどね｣

｢作ってて良かったよ、ほんと｣

し｢何曲する予定？｣

｢30曲ぐらいかな｣

し｢盛りだくさんだね｣

｢まだボヤっとだから減るかもだけど｣

し｢日程は？｣

｢これ見る？｣


と詳細が載ってる資料の束を渡された。


2週間で10公演。


大阪、福岡、名古屋、埼玉、東京を2日間ずつ
最終日はAの誕生日で東京。


ドームではないけど規模が大きい。



し｢なんか凄いな、笑｣

｢誕生日はみんなに会えなそうです｣

し｢そうだね｣

｢寂しくて死にそう｣

し｢大丈夫、死なないから｣

｢冷たっ｣

し｢だってお前いっつもそれ言うもん｣

｢あしらわれてる感がムカつく｣






これを言ったら



余計そう思っちゃいそうだから言わないけど









ほんとは



俺の方が寂しい。

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