月がきれい。[ Ren.M ] (ページ27)

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A side

蓮に告白された。

めちゃくちゃ嬉しいし

夢みたい。

でも

自分のためにも蓮のためにも

よく考えなきゃいけない。

本当は直ぐにでも付き合いたいし

傍に居られるならいたいけど

そんな簡単に決めちゃいけない。

｢あ、そうだ。家行っていい？｣
｢なんで？｣
｢別に意味は無いけど挨拶ぐらいしようかなって｣
｢あぁ、じゃあ行こっか｣

手を離そうと思ったけど
蓮が全然離す気無さそうだから
そのまま歩き出した。

実家のチャイムを押すと
玄関のドアが開いた。

｢あ、ご無沙汰してます。｣
｢あら、蓮くんじゃなーい！｣
｢応援して下さってるみたいで
ありがとうございます｣
｢いえいえ、もう息子みたいなもんだもん。｣

お母さんのテンションの上がり様に若干引く。

｢あ、蓮くん。ご飯食べていく？｣
｢えっいいんですか？｣
｢どうぞどうぞ｣

蓮は玄関で靴を脱ぎ
｢久々に来たなぁ、Aんち｣
と言った。

昔はよくお互いの家を行き来きしてたなぁ。

リビングに入ると自分んちみたいにくつろぐ蓮。

｢実家帰らなくていいの？｣
｢いいよ、そもそも連絡してないし｣
｢え？｣
｢Aに会いたかっただけだから｣

自分の顔がまた赤くなった気がする。

｢そんな可愛い顔したら襲うよ？｣
｢黙れ｣

襲うよ、なんて

蓮がいうとなんか生々しい。