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蓮 side
可愛い
と思わず言ってしまった。
照れて赤くなる顔が可愛くて仕方ない。
仕事の疲れが一気に吹き飛んだ。
半袖で寒そうにするA。
俺は着てたカーディガンを渡した。
｢いや、いいよ｣
｢寒いんでしょ？風邪引くよ｣
と言うとAはカーディガンを着てくれた。
ブカブカで萌え袖になってるし
めちゃくちゃ可愛い。
｢今日も忙しかったの？｣
｢あぁ、うん。もしかして連絡無くて寂しかった？｣
｢別に寂しくはない｣
そんな格好で
強がってるのが余計可愛い。
｢A｣
｢ん？｣
｢俺さ、、、アイドルじゃん？｣
｢うん｣
会える時に言わないと
もう二度と言えない気がする。
｢だからその、、、普通の生活ができるかって言うと
そうじゃない部分があるし、
でも自分の気持ちには正直でいたいと思ってるんだけどさ、｣
｢うん｣
｢俺、、、ずっと、、、
Aのこと好きなんだ｣
｢そっか、、｣
Aは俺の目をキラキラした目で見て
何も言わず俺の左手を
そっと握って話し始めた。
｢私ね、、ずっと、、蓮が遠かったというか
今も遠く感じることはある。
だってテレビにも雑誌にも出てるんだもん。
私の知ってる人じゃないなぁって思うことが
正直いっぱいある。
1人の男性としてなら普通の事だけど
アイドルとしては違うわけじゃん？
だからここで何も考えずに
私が｢うん｣って言っちゃったら
蓮の方が失うものが多いような気がするの。｣
Aはいつだって
自分より人のことを考える。
そんなところを好きになった。
｢だから考える時間貰ってもいい？｣
俺はAの握った手を
優しく握り返して頷いた。
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作者名：N
| 作成日時：2020年8月31日 0時
