4 ページ4
お互い新鮮な驚きにしばらく子供みたいに手を合わせたり、比べたりしていたけど、急にユンギにそのまま手を掴まれて、しげしげと指をつままれた。
YG「ほっそ。マックのポテト?」
プ、と笑った。
『そんならそっちはトッポギでしょ』
ツボったのか、ユンギはしばらく肩をがたがた言わせて笑った後、
YG「こんな手で楽器弾けてるの?あれほんとにお前?」
と、ドラムのコーナーのビジュアルで、試供音楽として叩いてる私の手元の映像を指差した。
私は店番が暇な時は、いつも展示されている楽器の状態確認も兼ねてちょっと触っている。
それが長じて、どの楽器もある程度、わりと、初見の人はびっくりするくらいには弾ける。
えっへん。
それを見ていたお客さんが、撮影して流せば売上上がるよと教えてくれて、早速動きの悪いドラムのコーナーにビジュアルを設置したら、それなりに効果があって、月1で撮り下ろして流している。
YG「アレ、ほんとはドラムたたいた瞬間に指が折れて飛んでってない?」
そのプロが認める演奏を見て、ユンギが茶化すので、私は普通にいらっとして唇を尖らせた。
て言うか、手、
『オー、試すかよ、飛んでいくか、やってみるかよ。飛ぶわけないでしょ枝かよ私は』
もう、ずっと握ってますけど。
YG「マックのポテト説を話してんだよ」
て言うか、
いつの間にか恋人つなぎしてますけど。
マネージャーを見るともなしに見ると、ちょっと困った顔をしていたので、
『あー!全然話がすすまなーい!ギター選んできまーす!』
私は慌ててユンギの手を振り解くと、走ってギターのコーナーに戻った。
458人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フネ55 | 作成日時:2022年11月30日 15時