マフィアなWESTさん【JW】

. ページ40

なんとか片手で
慣れない銃を撃とうとする。

試しに引き金を引こうとしたが、
引っかかって撃てない。

そうこうしている内にもバンバンと
発砲音が鳴り響き続け、
その度に盾にしている敵の体がビクビクと動く。


多分もう死んでるやろうな。


そんなことを考えながら銃と悪戦苦闘していると、
なにやら出っ張りがあるのを見つけた。

それをおもむろにガチャッと起こしてみる。


これで無理やったら突っ込むしかないな、

祈るような気持ちで
照準を合わせて引き金を引くと、




バンッ＿＿＿＿




撃てた。


けどやっぱりそう簡単には当たらなくて、
弾は相手の腕をかすめただけ。

それでも十分な威嚇にはなったようで、
ほんの少し戸惑っているのが分かった。


その隙に下がった出っ張りを
もう一度起こして撃つ。

確実に仕留められるところを狙って。


発砲音とともに相手の胸から血が噴き出し、
そのまま倒れ込む。

心臓を狙ったつもりやったけど、
当たったところは少し右。


やっぱ銃って狙ったところに
撃つんむずいんやなぁ、

でもなんとかいけそうや。


殴りかかってくる敵をいなして撃つ、
盾にして撃つ、を何回か繰り返したがキリがない。

ふと前方を見ると、
ぞろぞろと向こうから新たな敵が来ていた。


応援を呼んだんか？

さすがにこの人数は一人では厳しい。


一度退散しようか、そう考えていると


「ハマちゃん！耳塞いで目つぶって！！！」


聞きなじみのある声がしたと思ったら、
何やら頭上に黒い棒状の物。


あ、と思ったと同時に、
ものすごい轟音とともに目の前が真っ白になった。

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す