マフィアなWESTさん【JW】

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―タカヒロSide―




これどうしたらいいんやろう…、

回らない頭で必死に考えながら走る。


手には持ったことのない銃。

多分これは、シゲちゃんの。


みんながパニック状態のなか俺も人一倍慌ててて、
普段素手やから武器も何も持たへんのに
ハマちゃん！これ！って投げられたものを
とっさに持ってきてもうた。

おう、ありがとう！
なんて言って受け取ってもうたけど、
いやこれシゲちゃんの銃やし。

っていうことはシゲちゃん多分今頃武器ないし、
俺はこれの使い方わからへんし。

どうせえっちゅうねん。



ぶつぶつ言いながら走っていると、
前方から複数の敵。


えー、もう、こんなタイミングで…。



とりあえず銃を片手に持ちながら、
殴りかかってきた敵をいなす。

よろめいた相手の肩をもって、
みぞおちに膝を突き立てる。

相手はヴッと声にならない声を上げて、
口から胃液か何かを吐き出した。

自分の体にかからないように、
相手の体をぐるりと回す。

汚いなぁ、そう思いながら
うめく相手を見つめていると
後ろにいた敵が銃を持っていることに気が付いた。

とっさに掴んでいた敵を盾にする。

発砲音とともに、
盾にした敵の体から血が噴き出した。


こいつ、味方にも容赦なしに…。

多分、俺も気抜いたらやられる。


気がぐっと引き締まった。

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