【銀魂】Don't touch me!!【沖田総悟】

意味不明な、 ページ18

でも私だって戦えるようにならなきゃいけないし。……いやでも、人見知り克服から始めるとなると……、…むりだ。自分の意思でどうこうできることじゃない。だけど諦めるわけには…！――そんな思案を堂々巡りで織り成していく。


取調室で事情聴取とは全くの別方向に頭を抱えた私は、机に突っ伏すようにして困り果てていたのだけれど…、重い息を吐き出した、そのとき。




「…――つーか、別にんなもん無理に習得しなくてもいいだろィ」




怠そうな響きをもって響いたそんな声。のそり、顔を上げれば気の抜けたような顔のそいつが小さな机へ頬杖をついていた。



「……だから、自分の身くらい守れるようにならないといけない気がしたの」


「万事屋なら誰かしらが守ってくれんだろ」


「…いつも一緒にいるわけじゃないし頼りきりは嫌だし」


「助け合いってやつでィ、我慢しやがれ。……それ以外は、」





――そこで沖田さんは、何か考えるような顔をする。「……？」私は疑問符を頭に浮かべ続く言葉を待っていた。

すると、どうにも妙案を思いついたらしい沖田さんは何でもないように口を開き。




「…仕事中は、万事屋がいるから大丈夫として」


「……大丈夫？」


「それ以外は大体俺と一緒にいんだろーが」




なら答えは単純だとばかりに彼は口角を少し釣り上げ――まるで、少しの意地悪を紡ぐように。




「…仕方ねェ、おまわりさんが守ってやらァ」




――発された言葉は私の目を見開かせる。目の前の意地悪そうな笑みとそれの落差に言葉を失った。……そうして、無意識に。



(――…むね、が。)



胸が、ドクリと。大きく、ひとつ。
………高鳴ったとかそんなのは、きっとなにかの間違いだ。そう思いつつ私はやっとの思いで頷いたのだった。

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