【銀魂】Don't touch me!!【沖田総悟】

仕事内容 ページ15

「私犯罪者じゃない」

「万事屋に所属してる時点で似たようなもんだろーが。吐け」

「私腹にイチモツ抱えてない」



……どうにもこれはこれで、中々面倒臭かった。からかっているのだかいないのだか知らないけど、沖田さんは事情聴取ではなく取り調べを始めたようで。




「容疑者じゃない、重要参考人」


「てめー火サスで何回重要参考人が逮捕されたと思ってんだ。犯人への直近ルートだぜ」


「……沖田さんおもしろがってるでしょ討つ」


「だからその訳の分からねェ脅し文句はやめろ」




ったく、とそいつが息を吐く。……理不尽じゃないだろうか、その反応は私のものであるはずじゃないだろうか。



(…まぁ、仕方ない。沖田さんだし。)



紡ぎ慣れた諦めを吐く息に乗せて内心苦く笑った。「どうして万事屋があそこにいたか、でしょ」と首を傾げる。

しかし彼は何故か「面倒臭せーからいい」と首を振り。




「そっちの事情は折田から聴取済みでィ」


「……でも万事屋も事情を聞かせてくれって言われた」


「折田の証言と照合するためだろーな。だが、俺ァもう簡単な仕事内容なんかは知っちまってるし」




つまり人質にするために雇われてたんだろてめーら、と。――いや、ちょっとまって。



「人質？」



頭上には疑問符が浮かんだ。……確かにあの盗み聞きをした日、人質だなんだという言葉が聞こえなかったでもないけれど。



「沖田さん、それ初耳」

「あり、てっきりもう知ってやがんのかと思ったが」

「全然知らない微塵も知らない。……使用人代行じゃなかったの？」



尋ねれば「そりゃねーな」と彼が肩を竦めた。




「悪事に感づき始めた使用人は全員クビにして、真選組に見つかった時のための人質に万事屋を雇ったらしい」


「……うわあ」


「それでたまたま被害被ったのがお前ェだったってわけでィ」




頬大丈夫か、と先日の転倒によるかすり傷を指摘され視線を泳がせた。――沖田さんから、心配。なんて恐ろしい響きだろうか。

突如無言となった私へ眉根を寄せるそいつはといえば「どーかしたか」と。



「……沖田さんが心配してくれてるって思ったら寒気がして」

「証言捏造してしょっぴく」

「あほおまわりめ」

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