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無意識に ページ28

「そんなに子供じゃない、ばかにするなばか」



こんなでも正真正銘の18歳である。沖田さんとだって同じくらいだろう。それを寂しがるとか…、子ウサギじゃないんだから。

不機嫌を顕にして沖田さんを睨みつければ彼は意外そうな顔をしていて。




「……なに?」


「…思ったのとはちっと違う返しだったんで驚いちまった」


「違う?」




聞き返すと「俺がいなくとも寂しくなるわけがねェとかそういう類の反論が来るもんだと思った」とのこと。……私は、苦い顔をした。




「…別に沖田さんがいないと寂しいとか思ってない」


「仕方ねェ、そういうことにしといてやらァ」


「ほんとに違うから。絶対違うから。変な勘違いしたらアレだからほんと葬る」




正直に言うと先ほどの言葉は完全に無意識だった。……沖田さんがいなくても寂しくないなんて言葉は、出てこなかった。どうしてかは、わからないけど。


これ以上失言してしまう前にと私は口をつぐみ視線を彼からそらした。――のだけれど。






「…………あの、沖田さん」



逃げるように視線をそらした、その先。公園の入口の方向。…そこで異様な光景を捉えた私は、左手で彼の袖を引いた。

沖田さんの答えを待たず背中に冷や汗を伝わせながら、「アレ」と発する。……そこにあるものは何かと言うと。




「……沖田さん、な、なんかいる」


「…ありゃまた随分物騒な」




見るからに犯罪者じゃねーか、と。……そこでは、柄の悪さを極めたようなおっさんたちが屯しているのである。

頬がひきつるのを感じつつ、またその袖を引き。




「………沖田さん沖田さん、なんか近づいてきてる」


「気のせいだろィ」


「…いや、きてる。アレ絶対こっちきてる!!」




人数は7,8人だろうか。如何にも悪そうな歩調で近づいてきているのが伺えた。そして公園に今私たち以外の人間はいない。さらに私の交友関係はタカが知れている。……つまり。



「沖田さんのお客でしょなんとかして」



その肩をバシバシ叩いた。彼は「ったく」と立ち上がり。……私はその後ろに隠れた。




「……いやどーしててめーが隠れてんでィ」


「み、民間人を保護するのは警察の務めってどこかで聞いた」




動揺マックスの私と呆れマックスの沖田さん。例の男たちがすぐそこへ近づいてきたのがわかり、私は彼の背後へ入り込んでよかったと心底安堵した。






……のも、束の間。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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中村(平日低浮上)(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!お陰様で一巻完結とさせていただきましたー!次は多少進展する、はず、です!よろしければ続編もお付き合いください(´∀`*) (2016年11月27日 1時) (レス) id: c9af2bf87c (このIDを非表示/違反報告)
レイチェル(プロフ) - 1巻完結おめでとうございます!! 続編お待ちしていますッ><// (2016年11月27日 1時) (レス) id: ee46f2da27 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 中村さんの作品、どれも楽しく読ませて頂いています!!この作品ももう神作品・・・!!!これからも応援しています!続編待ってます! (2016年11月27日 0時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(仮)(プロフ) - わあああああ!中村さんの作品はどれも面白いですね…!!私も中村さんのようになれるよう頑張ります( ˘ω˘ )小説もテストも、応援してます!\( 'ω')/ (2016年11月21日 15時) (レス) id: ad846d9b2e (このIDを非表示/違反報告)
朋花 - はじめまして!こちらの小説読ませていただいています。とても面白くて、更新されるのを心待ちにしてます。期末テスト、頑張ってください!応援してます! (2016年11月20日 16時) (レス) id: 9203abc5a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/  
作成日時:2016年11月13日 0時

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