思考停止 ページ45
――――巻く、かぁ。頭に浮かぶのはクルクルとした髪の毛をかきあげるグラマラスな女の人。……なんだか。
「銀さん、あまり派手なの好きそうじゃないですよねえ」
そんな懸念が出てきてしまった。まったく難しい人だなあなんてため息をつく私に、お妙さんからなんとも言えない視線が向く。
それに気づいた私は、「どうかしましたか?」と首を傾げたのだけれど。
「……いえ、なんでも」
「なんでもないことはないじゃないですか。らしくないですよ、お妙さん」
いつもの彼女なら一握りの遠慮もなく言葉を放っていたはずだ。体調でも悪いのか、なんて少し心配を滲ませていると。
「――それなら、言いますよ。いいんですね?」
何やら彼女はこちらへ確認をとった。無論拒否する理由なんてないしコクリと顔を上下させる。
ため息混じりで、彼女が口を開き。
「……いっそのこと、銀さん以外に目を向けてみたらどうかと思ったんです」
「………え?」
「いえ、何も銀さんにこだわる必要はないじゃないですか」
――――そしてその言葉は、見事に私の思考を停止させた。
(……銀さん以外に、目を向ける?)
銀さんにこだわる必要は、ない?
万事屋へ依頼を持ちかけてから今の今まで考えたこともなかったそれらに頭は混乱真っ最中である。……なんとか、口を動かして。
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高杉紗夜香(プロフ) - よく銀さんは胸が問題と言っていますが、中村さん的にはどれくらいが小さくてどれくらいが大きいんですか? (2018年1月17日 14時) (レス) id: 47ea433c10 (このIDを非表示/違反報告)
ピピ - 中村さんの作品、いつも読ませていただいてます!ヒロインと銀さんのやり取りが面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2016年10月10日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
中村(平日低浮上)(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!コマンド、笑ってくださって嬉しいです笑 じょは…ご想像におまかせします! なんとか一巻か二巻におさまるかな、という感じです。よろしくしていただけたらと思います…!! (2016年10月9日 18時) (レス) id: c9af2bf87c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - じょ、とは一体……上玉?上等?← (2016年10月9日 8時) (レス) id: b4895c0cf1 (このIDを非表示/違反報告)
まさか(プロフ) - コマンドでお茶をふく…リアルに吹きました五年ぶりくらいに…笑 応援してます! (2016年10月7日 20時) (レス) id: fc0d9ef477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時:2016年10月1日 23時