200パーセント side銀さん ページ3
【銀さんside】
――それは、いつも通りのある日。
今日も今日とて仕事不足に苦しむ万事屋内、神楽はどこかへ遊びにゆき新八は家事に勤しんでいた。
一方いつもの通り椅子に座りいつもの通りジャンプを読む俺は、そういやいちご牛乳切らしてたかとかそんなことを考えていたのだが。
――――ピンポーン、と。
そんなとき、ゆったりとした日常を切り裂くようにインターフォンの音が鳴った。洗濯物を畳む新八の手が止まる。
「……お客さんですかね？」
「それか集金だな。つーか200パーセントくらいの確率で集金だな」
「銀さんそれ抗いようないです」
とりあえず見てきますね、と新八。……オイオイやめろよ、ただでさえもう二ヶ月家賃溜め込んでるからね俺。もしこれで更に集金とか言われても金どころか食料すらねーから。
そもそも万事屋に客なんつーレアなもんがこの貧窮時に都合よく現れるはずがないのである。そんな思いから、俺は逃走ルートに頭を巡らせていたのだが。
「――銀さん!!」
――なにやらドタドタとこちらへかけてきた新八に漸くジャンプから顔をあげた。その様子を見る限りどうにも客は集金目的ではないらしく。
「お客さんです！依頼だそうです!!」
――――万事屋に、食糧危機脱出の希望の光が差し込んだ。
＊
「―――で」
――どんな依頼で？と目の前の女に目をやった午後3時。現在先ほどの依頼人とやらの相手をしているところである。
肩より少し下ほどまでの黒髪を耳にかけた依頼人はどこか思いつめたような表情で口ごもっており。
「……オイ新八どーすんだ、どうにも面倒臭そうだぞ」
「んなこと言ってる場合じゃないでしょ。うちの危機的状況忘れたんですか」
「そりゃそうだけどよ。でも絶対訳アリだよアレ絶対面倒臭いやつだよアレ」
「失礼ですよお客さんに」
と、メガネからの小声の注意に不本意ながら口を閉じたそのとき。
「―――あの！」
女が、口を開いた。その声が澄んでいたことに多少驚きながら視線で続きを促す。……すると。
「――私を、美人にしてください！」
――真剣な目、固く握られた両の拳、前のめりとなった視線。
「…………は？」
何やら覚悟を持って発されたらしきそれに、俺はただただ間抜けな面を浮かべたのだった。
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高杉紗夜香(プロフ) - よく銀さんは胸が問題と言っていますが、中村さん的にはどれくらいが小さくてどれくらいが大きいんですか？ (2018年1月17日 14時) (
レス) id: 47ea433c10 (このIDを非表示/違反報告)
ピピ - 中村さんの作品、いつも読ませていただいてます！ヒロインと銀さんのやり取りが面白くて大好きです！これからも頑張ってください！ (2016年10月10日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
中村(平日低浮上)(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!コマンド、笑ってくださって嬉しいです笑 じょは…ご想像におまかせします！ なんとか一巻か二巻におさまるかな、という感じです。よろしくしていただけたらと思います…!! (2016年10月9日 18時) (レス) id: c9af2bf87c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - じょ、とは一体……上玉?上等?← (2016年10月9日 8時) (レス) id: b4895c0cf1 (このIDを非表示/違反報告)
まさか(プロフ) - コマンドでお茶をふく…リアルに吹きました五年ぶりくらいに…笑 応援してます！ (2016年10月7日 20時) (レス) id: fc0d9ef477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中村
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時：2016年10月1日 23時
