未知との遭遇 ページ8
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「――そういや今日の新聞の3z欄、一体どうやって書いたんでィ」
――沖田くんが学校を休んでから一日、きっかり一晩で熱を下げてきたらしき沖田くんは、新聞が完成するやいなやそんな問いを発した。
「ネタは提供してもらいましたよ!…それより、体調の方は大丈夫だったんですか?」
その無表情にどこか面白くないような色を浮かべた沖田くんは、「別にそっちは問題ねェ」と。
「問題ないって言っても…、……熱だったんですよね?なにかあったんですか?」
「午前2時すぎ位ェに風呂上がりの半裸で落語のラジオ聞いてたら熱が出た」
「アレ待ってください情報が飽和している」
深夜、髪の毛から水を滴らせつつ半裸でラジオ落語を楽しむ沖田くんの図というのを想像してみた。なんだそれは意外の何乗だ。最早未知との遭遇じゃないか!
頭を抱えた私を見つめる彼は「んなことより、」と。
「ネタ、どう提供してもらったってんでィ」
――その顔が不機嫌に見えるのは、私の気のせいだろうか。
首を傾げながら、「副委員長さんですけど…?」なんて返した。…すると今度は確実に不機嫌となり、眉間に皺をよせた沖田くん。
「……土方さんが?」
「…だ、ダメでした……?」
たらり、冷や汗が伝う。恐る恐る聞けばそういうわけではないと言われたけれど、どうにもその表情を見る限り何かが気に障ったようにしか思えない。
「…どういう経緯でんなことになった」
ともかく今は、沖田くんの質問に洗いざらい答えるのが一番だろう。シャキっと背筋を伸ばして口を開いた。
「風紀委員のネタを使わないことと引き換えに違うネタを提供してもらいました!」
「……ほー」
「…いや、別にアレですよ!別に沖田くんを侮辱するようなことしてないですし企んでもないですよ!?」
「んなことしてたらとっくに血祭りにあげてらァ」
「犯罪ィィ!!」
沖田くんが言うと冗談に聞こえないから悪質だ。顔を青くしながらツッコミを放つも、沖田くんの表情は改善されていない。
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ミズキ - これ一番好きです、何でそんなに評価低いのか全く解りません!主人公も好き! (2017年11月25日 12時) (レス) id: 76bba592ea (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - 3zの沖田くん大好きです! (2016年9月30日 10時) (レス) id: fb7f603cb6 (このIDを非表示/違反報告)
中村@テスト期間(プロフ) - 雪月華さん» 本当ですね!直させて頂きました...!すみません! きっとご指摘頂けないとそのままだったと思うので、とてもとても助かりました。本当にありがとうございます!(´ヮ`;)また何かありましたら、お知らせ頂けると幸いです! (2016年9月19日 23時) (レス) id: 05ad8fd9f2 (このIDを非表示/違反報告)
中村@テスト期間(プロフ) - 皆様コメント感謝です!お陰様で完結させて頂きました。とても短くなってしまい恐縮ですが、面白かったと言っていただけて嬉しさの極みです。本当にありがとうございます!! (2016年9月19日 22時) (レス) id: 05ad8fd9f2 (このIDを非表示/違反報告)
雪月華(プロフ) - すみません。1つ聞いてもよろしいでしょうか?《某月某日》の【明日に役立つ便利情報】の「最新の注意を…」は「細心の注意を…」ではないでしょうか。とっても面白かったです!テスト近いのについつい読んでしまいました。これからも面白い作品をお願いします! (2016年9月19日 22時) (レス) id: 65bc9c8f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時:2016年9月18日 13時