【銀魂3z】少年少女よ言葉を紡げ！【沖田総悟】

奇想天外な ページ7

「――ネタ？」



怪訝に眉根を寄せた副委員長さん。――そう、ネタである！なんといってもネタである！



「私が沖田くんにネタを提供してもらっていたのは知ってますね？」

「そりゃァまァな」

「で、勿論彼が今日お休みなのも知ってますよね」

「当たり前だろ」



「――ならば話は早い！」



最早正座のポーズは放り出して立ち上がった。…立ち上がったっていうのに椅子に座る副委員長さんとあまり身長に差が出来ないという事実にちょっと傷ついたとかそういうのは置いておいて。

彼の肩へ手を置き、その鋭い顔を覗き込んだ。




「明日の新聞の『本日の3年z組』が危機なんです！なにか面白いこと起きませんでしたか教えてください!!」


「どうして俺がんなことしなきゃならねーんだ！」


「そうでなきゃ委員長さんの記事になりますよ！」


「……それは困る」


「じゃぁ協力してくださいってば！」




う、と言葉に詰まった副委員長。私が彼を丸め込むという奇想天外な状況の中、そのあまりのスリルにドキドキバクバクと心臓が忙しげに動く。

固唾を飲んで、副委員長さんからの返答を待っていると。






「…………わかった」


「…はい？」


「今日だけだぞ、なにか代わりのネタ持ってきゃいいんだろ。…幸いんなもん溢れてるしな」




――聞こえてきたのは、まさかの返事。それを持ちかけた私のほうが驚きである。この際苦虫を噛み潰したようなその顔は見なかったこととして。



「――ありがとうございます!!社会科教室で待ってますから!!」



とりあえず今日一番の悩みから解放された私は、満面の笑みでその教室をあとにしたのだった。

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