不法侵入 ページ22
まって、待とう。状況を整理しなければ。
なんだ、まず我が家のドアを開けたら坂田さんの声がして、居間へと入ったら坂田さんがいて??
「ななななな！」
「どーした、フリーズか」
なんということだ!!まって！なんで坂田さんがここに！
「だ、だってここ私の部屋ですよ！」
「まあな」
「お、乙女の部屋に勝手に入るとは!!!」
「20過ぎて乙女はないぞ、やめとけ」
「坂田さん！」
失礼極まりないとはこのことだ。妙齢の女性に向かってなんたる無礼。
というかというかというか！
「なんで私の家に！」
最重要問題はそこである。これでも家に男の人を招いたことなんて一度もない。その最初の一人が坂田さんなことは――まぁ、置いておいて。こんなあっさりと！こんな簡単に！スウェットにTシャツなんていう気の抜けた格好で!!
「私の初めてを……」
「語弊のある言い方やめてくんない!?」
「事実です！」
「んなこと言われてもよー」なんて頭をかく坂田さん。
「お前が奴を退治に向かって、俺一人廊下に取り残されるじゃん？」
「…はい」
「自分ち戻ろうにも奴いるじゃん？」
「……はい」
「お前んち鍵かかってないじゃん？」
「………はい」
「入るしかなくね？」
「はい???」
そんな不法侵入を不可抗力みたいに！
私はううう、と項垂れて、「なんかもういいです」と降伏した。
まぁ生活感に溢れているだけで散らかっているとか変なものがあるとかいうわけじゃないし、不都合はないんだけど――…って、あれ。
(……あれ、私、今…、)
がちがちの部屋着だし、すっぴん…？
「あ、あああ…！」
「オイオイ今度はどうしたよ」
冷や汗を流しつつ自身を見下ろすと、7分丈のトレーナーにハーフパンツという気の抜けたもの。…20代も半ばなのに、こんな姿をお隣さんに晒すことになるなんて。
「今、猛烈に埋まりたいです」
「大丈夫か、頭」
「坂田さんにはわかりません」
先ほど坂田さんは気の抜けた格好をしていると言ったけれども、それが似合っていないというわけでは決してない。思いのほか筋肉はあるし、背も高いし、シンプルな格好でも似合ってしまっている。
それに対して私だ。服は百歩譲るとして、化粧もなしだなんて。
「大人としての最低限のマナーが…！」
やってしまった。両手で顔を覆い隠していると。
「あー、化粧か」
合点がいったとでもいうように納得している坂田さん。
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四葉(プロフ) - 中村さんの作品、いつも見ております！銀八がかっこよすぎますね…あんなお隣さん欲しい…これからも頑張って下さい(*´ω`*) (2016年8月8日 7時) (
レス) id: ca3544b3d3 (このIDを非表示/違反報告)
(･･) - 銀八が…完全に私をキュン死させに来てる…!((更新頑張ってください!応援してます! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 22f5214bf5 (このIDを非表示/違反報告)
中村＠本日浮上(プロフ) - 皆様コメント感謝です…!!ひとつひとつのお言葉に力をもらっています、ありがとうございます！行き当たりばったりの亀更新ですが、できる限りがんばりますのでよろしくお願い致しますー！ (2016年7月31日 22時) (レス) id: c9af2bf87c (このIDを非表示/違反報告)
サド丸78号(プロフ) - 銀八先生イケメンです！！中村さんの作品はどれもキュンキュンします！！ (2016年7月31日 21時) (レス) id: e915f4d862 (このIDを非表示/違反報告)
ゆおん(プロフ) - 素敵すぎて惚れてしまいそうです……！！お忙しい中、更新ありがとうございます！Twitterの方、リプ送らせてもらいましたので良ければ見てください。これからも応援してます！！ (2016年7月27日 1時) (レス) id: 46f4f5d279 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中村
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時：2015年11月29日 11時
