【銀魂】浅き夢見じ酔ひもせず【高杉晋助】

見つからない ページ21

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――来島さんとの話し合いを終えてから、数十分。私は今、自室のベッドの上にて頭を悩ませていた。

････勿論、自分の気持ちについてである。



(･･――だって、なんだか今になっても。)



――――気持ちの整理が、つかないし。あのあとの来島さんとの話も半分上の空で･･、･･･申し訳ないことをしてしまった。

けれど何をどう頑張っても明らかになった答えを受け入れることができないのだ。



(私が、高杉さんに、)



―――惚れていた、だなんて。



･････来島さんが説明してくれた“色恋”――“惚れる”ということ。･･･その説明に、私が高杉さんへ向けている感情は驚く程当てはまってしまって。




(――どう、しようか。本当に。)



動揺がいつになっても収まらない。

･･･彼のことは、ただただ尊敬する対象として見ていたから。･･色恋とかそういうものとは、別のところにいたような気がしていたから。――だけれど。



今、私は気づいてしまった。それが、ただの尊敬ではなかったことに。･･････でも考えてみれば思い当たる節がないわけではないのだ。




――例えば。


･･例えば、あのとき。････私が自らの身体を武器として、使い物になりたいと彼に言ったとき。

･････突如唇を塞がれて、服がはだけられて。――――怖かった。



どうしようもなく怖かった。怖くて仕方なかった。――だけれどそれは、“恐れ”だけではなくて。

･･･心の底から嫌でないことが、怖かった。彼ならば、高杉さん相手ならばそれを許してしまいそうな自分が、何より怖かった。




････それに、もう一つ例を挙げるとするならばこの間の出来事。

無刹さんの初尋問を終えたあのとき、あまりの疲労から高杉さんの方へ倒れ込んでしまった私。･･それを彼が抱きとめてくれて。･････私は、柄にもなく“落ち着く”なんてことを思ってしまったはずだ。


･･“このままでいたい”なんて。




(――あぁ、どうしようか。本当に。)



――――惚れている以外に、答えが見つからないじゃない。

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