無粋 ページ27
とんでもない格好をしていたものだ、と私が少々顔を赤らめていれば。
「――まァ、そんなに使い物になりてェなら丁度いい」
「･･･はい･･？」
高杉さんは先程机に置いた煙管を手に取ると、また静かにそれを嗜んだ。
･･そして。
「――――そろそろ潮時だ」
「･･･潮時？」
「地球に行く」
――告げられた、あることを意味するそれ。
･･････“あること”とはつまり。
「･･――父に関連することでしょうか」
「察しがいいじゃねェか。･･その通り、あちらさんがそろそろ仕掛けてくると情報が入った」
「幕府側が･･？」
「幕府ではねェ。――深津の家だ」
――やはり、これだったか。
･･･父を殺せと高杉さんに言われたあの日から、早いことにもうかなりの月日が経っていて。･･その間には色々なことがあった。―――あって、その結果。
「･･はい、わかりました」
私はそのことへの覚悟が決まった。もう動揺したりなんて、しない。
そんな私の様子を高杉さんはふっと笑い。
「――･･“使い物”、精々頑張ったらどうだ」
「･･･はい」
無理だとは思わねェよ、とのこと。･･それは“認められている”と考えて良いのだろうか。――まぁ、いい。
(･･無粋、だもの。)
その言葉を掘り下げるのは無粋だ。･･･でも、少しだけ嬉しくなってしまった心の中を落ち着けて。
「･･――じゃぁ、失礼致しますね」
「････あァ。――それと、もう一つ」
高杉さんに背を向け、がちゃりと部屋のドアを開く。動作を止めないまま彼の声に耳を傾けていると。
「――･･俺が酌を頼むのはてめェ位ェだ」
――何でもないように、かけられたその声。
･･･････ばたんと閉まった扉の向こう、高杉さんの顔を窺うことはできないけれど。
「･･････た･･か、･･すぎ、さん」
――――――それは、どういう意味でしょうか。
無粋にも私は、その言葉を掘り下げたくなってしまったのだった。
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minami☆(プロフ) - いつも見てます。頑張ってくださいv(*⌒0⌒)v (2015年3月18日 7時) (
レス) id: ffe66244c5 (このIDを非表示/違反報告)
高杉総悟 - 俺の姉のも受験生なんです。｢受かってるかな？｣(>_<)といつも言ってますぜ (2015年3月13日 22時) (レス) id: 8aa907f804 (このIDを非表示/違反報告)
中村@3/11受験(プロフ) - 応援コメ本当にありがとうございました！お陰様でなんとか終えられました･･ε-(´∀｀*)結果はまだ分かりませんが、これからは以前の更新ペースに戻れるかと思われます。･･といってもやはり休日のみなのですが(^_^;) 精一杯頑張りますので、宜しくお願い致します！ (2015年3月11日 17時) (レス) id: 0d3c6b7cce (このIDを非表示/違反報告)
くるぅある - 明日いよいよ受験ですね！！fight！！！！ですよ☆ (2015年3月10日 18時) (レス) id: 272b881e40 (このIDを非表示/違反報告)
高杉総悟 - 受験頑張ってください (2015年3月8日 19時) (レス) id: 8aa907f804 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中村
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時：2015年2月28日 22時
