【銀魂】有為の奥山今日越えて【高杉晋助】

ぐったりと ページ26

「――････、」



ただ涙を流すだけで黙ったままの私に痺れを切らしたらしき彼が「黙りか」なんてこちらを一瞥し。



「･･まァいい。――これでわかっただろうしなァ？」

「･･････わ、･･かる･･？」



「･･･――てめェは、こういうやり方に向いちゃいねェ」




前も言ったはずだ、と。




「これくれェで怯えてるようじゃそっちの道でも使い物なんざ夢のまた夢だろうよ。･･･それに、そもそも俺ァてめェを信用してねェわけじゃねェ」


「――･･は･･･？」


「信用してねェわけじゃねェが、あの件に関しちゃてめェは使えなかっただろ。駿河も阿呆だが馬鹿じゃねェ。てめェの下手な嘘位ェ見抜きやがらァ」




――じゃぁ、それは、つまり。




「･･･――私の、独りよがり･･、････でしょうか」


「そうなるだろうな」




全身の力がぐったりと抜けた。安心したような自身に呆れるような申し訳ないような、複雑な感情が身を襲い。




「･･･････申し訳ございませんでした。･･･勝手な真似を」


「構いやしねェよ。･･まさかこんなことを言い出すとは思わなかったが」


「･･･ご迷惑をおかけしました」




机から起き上がって言えば「服でも整えろ」なんて。･･かなり着物が乱れていたことを思い出し、慌てて襟をかき合わせた。

無粋→←制御できない

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