【銀魂】白夜叉さんの恋愛遍歴【坂田銀時】

ほとほと困る ページ42

…なんだよ突然、身固めるとか。俺そんな歳じゃねーし？まだ。二十代なんてアレだろ、若造のうちだろ多分。


…それを突然、身ィ固めるなんつって言われても。




(………有り得ねェっての。)




目の前の机に頬杖をつき、ガキどもをぼんやりと見つめるが…、…脳裏に浮かぶのは、違う光景――一人の女であり。




(…なんであいつが浮かんでくるか…。)




ほとほと、困る。――が、しかし。


……そいつの影は、消えるどころか濃くなるばかりで。…あのアホが。





(――――つまり、そういうことだってか。)



…今までも、なんとなく勘づいちゃいたけどよ。だが思わねーだろ、流石に。





「――十年越しで惚れるとか、ねーよ」




――ぼそり、小さく呟いた俺へガキどもの不思議そうな視線が集まるが、取り敢えずスルーし。




(…俺も中々、面倒な男だな。)




ため息混じりの苦笑いは、誰の気に留まることもなく消えていったのだった。

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