【銀魂】白夜叉さんの恋愛遍歴【坂田銀時】

タダなら尚更 ページ40

「――その人、どんな人だったの？」


「なんでアルカ？」


「え、だってそんなに酢昆布貰っちゃって…。いくら神楽ちゃんが助けたって言ったって、何かお礼とか…」


「律儀アルな」


「いやそんなしみじみと…」




銀さんもそうした方がいいと思いますよね、なんつってこちらへ視線を向けられちまった。…俺かよ。




「別にいいんじゃね？大量っつったって酢昆布だろ、そこまでの値段にゃならねーよ」


「言ったネ銀ちゃん、じゃぁこれからはこの量の酢昆布いつでも買ってくれるってことアルカ」
「誰もんなこと言ってねーよ！」




とんだ曲解だ。俺ァいついかなる時も金欠なんだよバカヤロー。酢昆布一個でも家計に響く暮らしなめんじゃねーぞマジ。


――まぁ、大量の酢昆布がそれなりの値段だったとしてもだ。




「相手の感謝の気持ちとやらだろ。貰っとけ貰っとけ」




貰えるもんは貰っとくに越したもんじゃねーよ、と付け足し。それでも尚微妙な顔を向けてくる眼鏡に「タダなら尚更な」と言えば。




「……最低の大人ですね、アンタ」


「あァ!?ぶっ飛ばしたろかお前！」




誰が最低の大人だ。

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