【銀魂】白夜叉さんの恋愛遍歴【坂田銀時】

美少女で女王様で個性的で武闘派 ページ33

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「――はい、酢昆布30個。これお釣りね」



…なんて言葉とともに乾物屋のおばちゃんからビニール袋を受け取った私。それをそのままさっきのあの子へと渡して。




「――お受け取りを、女王様？」


「キャッホゥ!!最高アル！…えっと…」


「…なに？…ってあぁ、名前か。私はA」




よろしく、と笑った。私がこんなに愛想がいいのってかなり珍しいんだけど、まぁそれだけこの女王様とやらが個性的だからだろう。嫌いじゃないよ、個性的。






「――女王様は酢昆布がお好きで？」




――と、二人並んで歩き出したところで少しふざけながら聞いてみると。




「そうアル！酢昆布は人類の宝ネ!!」


「そりゃまた壮大ね」


「酢昆布を作ることはすなわち文化を創ることに繋がるアル」


「わお哲学的」




想像以上に面白い答えに苦笑いを零した。美少女で女王様で個性的で武闘派って凄い武器だぞ、と考えたところで一つ思いつき。




「…ちなみに女王様？好きな子とかは？」




完全無欠とも言えそうなその子にもそんな可愛らしいとこがあるのか、なんて疑問から言ったんだけど。――しかしこの子、ある意味で期待を裏切らない。




「この街には私に釣り合うような男がいないアル。どいつもこいつもアホばっかネ」


「アホ、ねぇ…」




女王様の言葉に笑うより先に、“アホ”なんていうその言葉から連想されたそいつの顔が浮かんできてしまい――…苦笑。



(…アホは私か。)



どんだけよ、と自分自身に呆れていたら。

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