【銀魂】白夜叉さんの恋愛遍歴【坂田銀時】

寂しい奴 ページ31

――――――



「――はぁー…」



――ため息を吐いた私の現在地は、かぶき町のど真ん中。…いつもの居酒屋とは道を一本それたところだけど、まぁそんな場所にいた。…しかし。



(…やること、ないし…。)



これがまぁ、暇である。…何か目的があるわけじゃないから当たり前なんだけど。





――はぁ、ともう一つため息を吐いた、そのとき。




「―――あ、ねぇ君何してんの？」


「…はぁ？」




軽いそんな声がかけられて。…振り返れば、金髪の頭の中身がなさそうな男だった。…銀時より酷いかも知れない。





…と、いうか。




「……私ナンパとか興味ないんだけど」


「いいじゃん、ヒマそうだし？」


「あーそういえばあと三分で待ち合わせだわ。彼氏が待ってるのごめんね」


「いやいや、嘘はダメだって」




………何嘘って。私がそんなに寂しい奴だとでも？…まぁその通りなんだけど！




「…取り敢えず離してもらえる？じゃなきゃ警察呼ぶわよ」



なんて、男に掴まれた右手を振り払ったその時。





「…ってーな！何振り払って…、――グボッ!!」


「…………えっ」




…男が激昂したかと思ったら、なんだか知らないうちに奇声を上げ、その場に崩れ落ちてしまった。……え、私のせい？と冷や汗をかいていたら。

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