【銀魂】白夜叉さんの恋愛遍歴【坂田銀時】

超くだらないけど ページ21

「――超面倒臭いの、人間関係」


「面倒臭い？お前気にしねーだろそういうの」


「いや仕事にも支障出るくらい」




脳裏に蘇るのはバイト初経験のときの出来事だ。そのときは普通のカフェのウエイトレスだったんだけど。…これがまぁ、恐ろしくて。


言うなれば私は美人だ。贔屓目とかそういうのなしで、文句もなしの。――そして、女の人っていうのは自分より美人な人を無意識のうちに厳しい目で見ているわけで。


…しかもその頃の私はまだ世間知らずだったのだ。特に何も考えず自分のやりたいようにやっており。…簡単に言えば、すぐに目を付けられた。






「とんでもないの、職場いじめ」


「……お前、そんなの受けてたわけ」


「いや超くだらないけど」




――例えば靴を隠されたり、足を引っ掛けられたり。…その数ヶ月前まで死線をくぐり抜けていた私からすれば、修羅場と言うにも足りないようなやわないじめ。


…だから、私自身へのダメージは無に等しかったんだけど。




「周りがね、アレ。私に対するいいイメージがなくなっちゃって、仕事が超やりづらくなって」


「なんだそりゃ」


「だからそれ以来人間関係に気を配るようになったの」


「ご愁傷様だな」




で、結果が合コン参加か、だなんて呆れた目を向けられる。




「…うるさいって。出来る限り誘いに応じるようになってある程度愛想も良くなって…。

大分前進したでしょ」



「まァ昔のお前ならんなことしなかっただろうしな。…礼儀知らずの小娘がよくもこうなったもんだ」



「……銀時は相変わらずちゃらんぽらんらしいけど」
「うるせーよ」




というか“こうなった”って何それ。

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