【銀魂】常連さんはさぼり魔さん【沖田総悟】

どうしようもない馬鹿 ページ39

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――団子屋福江に真選組の二人が現れてから二週間ほど、相変わらず沖田さんはここに訪れてくれている。そりゃぁもう、いつもと変わらずに。･･でも。



この二週間で、一つだけ変わったことがあった。それはまぁあまり大きなことではないけど、個人的にはかなり驚いたことで。





――簡単に言えば、なんとこの店が真選組ご贔屓の店になってしまったというか。


この前土方さんがお持ち帰りで買っていった団子を局長さんとやらが気に入ったらしく、あれ以来土方さん自らとは行かずともちょくちょく隊士の方が買いに来てくれているのだ。




そしてそれ以来店の売上は上がるし自分の腕が通用するのもわかったしでお父さんは「夢じゃないよなぁ？」なんて言いつつ嬉しがっていたりする。それこそ、そこまで喜んじゃう？と私が吹き出すくらいにね。






――でも、例えば今のように。




･･･ドの付くサディストでサボリ魔でやる事成す事全て無茶苦茶。ついでに言うと市民の敵。


･･そんな沖田さんが、


「――――よー、元気にやってっか」


･･なんて、如何にもだるそうな声でここを訪ねて来てくれる度どうしようもなく嬉しくなってしまう私は、お父さん以上に救いようのない馬鹿なのかもしれない。





(･･･まぁ、いいけどね。)



これもこれで、どうも幸せと感じるようだから、私は。

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