【銀魂】恋する居候【土方十四郎】

発見 ページ10

「――どういうとこに貼ってあんの貼り紙って」


「知らねーよ。自分で探せ」


「冷たっ」



涙が出てくるよ、と言ってみれば「アホか」だなんて。私がむくれた、そのとき。




「――あ、A！！あそこに張り紙あるアルヨ！」


「え、ほんと！？」



神楽が指さすその先には、ひとつの駄菓子屋。確かにバイト募集の貼り紙が張ってあった。



「ナイス神楽！」


「それほどでもないネ。酢昆布10箱でヨロシ」


「･･････あ、はい」



なんだろうこの子。行く末が凄く怖い。


取り敢えず、と例の駄菓子屋へ足を踏み入れ、酢昆布を注文したその時。




「――――あり、旦那方じゃねーですか」


銀時に負けず劣らず気怠げな声が、その場に響いた。･･というか。



「･･神楽、あの人どちら様？」


誰だあれ。視線を向けてみればそこには薄茶色のストレートヘアを携えたイケメンが立っており。見覚えこれっぽっちもない。

神楽たち知り合い？と尋ねると。



「･･･････クソの役にも立たない性格の歪んだ税金泥棒アル」

「うわぁ個性的」



どうやら神楽はそのイケメンに並々ならぬ憎悪を抱いているらしい。表情やら何やらから容易く読み取れた。･･･と。



「――つーか旦那、そこの女は旦那のコレですかィ」



無表情で小指を立てたイケメン。古いね中々。

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