【銀魂】恋する居候【土方十四郎】

お友達 ページ39

「――土方くん？」



反応のなくなった土方くんを伺えば、その目はどこか遠くを見ていて。



(･･･地雷、踏んだ･･？)



少しの冷や汗が背中に滲んだそのとき。



「･･････テメェにゃ、マジで敵わねェ。」



こっちの調子が崩れる、と右手に力を込めた土方くん。




「――――え、」


「上等だ。“お友達”とやら、受けてやろうじゃねェか」


「･･･土方くん？」


「テメェにやられっぱなしじゃ終われねェからな」




――なに、なんだ、つまり。



「･･お友達、承諾？」


「だからそう言ってんだろ」




――――冷たい夜風が撫でた頬に、赤色が広がるのが分かる。




「･･･あ、りがと、土方くん」


「なんでそんなに感極まってんだ」


「なんか、野良猫が懐いてくれた気分･･！」
「おい」



･･うそうそ、冗談、とそんな言葉は、内心で付け足しておいた。だって嬉しくもなるでしょ、お友達だよお友達。





(･････まぁ、友達なんかに甘んじてあげるつもりはないけど。)



取り敢えずはさっきの土方くんの少し変わった様子について考えてみることにしたのだった。

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