【銀魂】恋する居候【土方十四郎】

最終兵器は ページ31

･･そして、そのひと押しの方法として私が選んだのは。




「―――お願いします土方くんこのとおり！」



･･･つまるところ、正攻法。レジ台へ頭を打ち付けんばかりに頭を下げた私へ、土方くんはギョッとしたような視線を向け。






「――･･･わかったよ、行きゃいいんだろ、行きゃ」


「マジですか！」



――返ってきたのは、そんな返事。･･てことは何、と少し考えて。



なんとか、勝ったらしいと気づいた。苦々しい顔ではあるもののオーケーをくれた土方くんは、眉間の皺を隠そうともせずタバコに火を点けており。






「そんじゃ、今度また非番教えてね」


「･････････････あァ」




んじゃ行く、と残して駄菓子屋の前から去っていく土方くん。･･私はといえば、その場で大きくガッツポーズをしたくらいだけど。





(･･･あ、そういえば土方くんにお菓子買わせ忘れた･･。)



いつもの習慣を忘れて、しかしそんなにダメージをくらわないくらいには、浮かれていた。――そりゃぁまぁね、デートを取り付けられたわけだから。





(――よし。)



デートがいつになるかはわからないけど、でも頑張らなければ、と自分の気持ちを引き締めて。





「――･･ふぅー･･･」




安堵のため息と同時に、顔いっぱいに笑みを浮かべたのだった。

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