【銀魂】恋する居候【土方十四郎】

意外と緩い ページ23

「え、なんで？金欠？」


「アホか。こちとら駄菓子なんざいらねェんだよ」


「美味しいのに」


「そういう問題じゃねェ。第一財布持ってきてねェしな」



んじゃ、とそのまま去っていった土方くん。･･私は敢えて、追わなかった。


･･･そっちがその気ならこっちだってやってやるよコノヤロー。



＊



――――――



「――あ、Aちゃーん。今日も買いにきちったーぁ」


「――やっぱ別嬪だなーAちゃん」



現在時刻、午後8時。ほろ酔いのおじさま方を受け流して、十数分。店のシャッターを閉めたのちいつもならすぐ帰るんだけど。




「――あらAちゃん。今日はどうかしたの？」


「･･あ、ちょっと･･･。･･出張？てきな」



雇い主のお婆ちゃんを笑顔で誤魔化して、そこを出たのだった。





――――――――



――そして、場所は変わって真選組屯所とやら。道行く人にここへの行き方を尋ねつつなんとかたどり着いた頃には、ゆうに午後9時を超えてしまっていた。



「･･よし、行ってやる。」



と、少し自分に気合いを入れて。






「――――こんばんはー！出前に来ましたー！！」


お腹の底から、叫んだ。近くにいたらしき制服の男の人がギョッとしたような顔でこちらに寄ってきて。



「･･･な、何か用でしょうか」


「あ、お届けものなんですけど。土方くんいますかね」


「え、副長！？」



ちょっと待っててくださいね、とのこと。あれ意外に簡単に入れちゃう感じ？

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