【銀魂】恋する居候【土方十四郎】

一番厄介なの　side土方くん ページ16

【土方くんside】


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――それは、ある日の見回り終わりのこと。


今日も今日とてあの駄菓子屋に務める万事屋の居候、藤峰Aとやらに売りつけられた飴玉を持て余しながら屯所の門をくぐったのだが。



「――あれ土方さん。その手に持ってるもんは何ですかィ」



･･･････よりによって、面倒なのに捕まっちまった。総悟の視線は俺の手元の飴玉にあり、興味津々なのがわかる。



「10円の飴玉5つたァアンタにゃ似合わねェ買い物ですねィ」


「･･･うるせーよ。駄菓子屋に売りつけられただけだ」


「へェ。一週間連続で？」



その声に、思わず一瞬動きが止まった。



「･･････見てやがったか」


「そりゃァ、鬼の副長ともあろうお人がんな飴玉こっそり持ってたら誰でも目に付きまさァ」


「･･･万事屋んとこの女だよ。アイツが駄菓子屋で働いてて、俺が通る度に押し付けてきやがる」


「････････へー、そうでしたか」



総悟は、意味深に笑い。･･･その笑みに嫌な予感を感じた俺は、早々にその場を立ち去ったのだった。･･･勿論のこと、




「――･･こりゃ面白くなりそうでィ」



･･････そんな悪魔の呟きは、俺の耳に入らなかった。

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