【銀魂3z】意外な本心【沖田総悟】

何より近い不思議な関係 ページ10

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「――･･･あー･･」




私が自分の部屋でそう声を漏らしたのは、幼馴染をやめるとか馬鹿言ってしまってから2週間と少し過ぎたある日。



「･･････はぁ･･･」



ため息の原因は、勿論総悟で。





――――幼馴染を、やめたくなんかなかった。



その場の雰囲気に流されて言ってしまった私だけど、総悟との距離を大きくしたいわけではなくて。




幼馴染という近い距離を、捨てたいわけじゃなかった。





･･そりゃ、私は一丁前に総悟に惚れてるわけだし。





(･････アホ総悟。)




幼馴染なんか望んでないって、なにそれ。



私たちは紛れもなく幼馴染で、それはどう考えても覆しようのない事実で。




幼馴染といえばそりゃ距離が近い。遠慮もない。暴言も何もかもポンポン言える。下らないことで笑うし怒るし、喧嘩する。


友人とも家族とも腐れ縁とも違う、不思議な関係。







――――それの、何が悪いの。



私は総悟が好きだ。だから幼馴染という距離も捨てたくない。近い距離のままで、いたい。








――そう思っていた。



少なくとも、今この瞬間までは。





･･でも。





(･･･････あれ、)



なんだか、自分の気持ちが今までとは違っているような気がして。




幼馴染がどんなものか考えるうちに、その距離が物足りなくなっている気がして。





「･･･あー、もう、」



うじうじ悩むなんて私らしくもない。




勢いよく立ち上がった私は、そのまま自分の家を出たのだった。

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