落ち着いて、落ち着いて ページ25
「――い・・ッ」
激痛が走ったそこ――腹部に目を向けると、どうやらナイフを突き刺されたようで。
「・・なに・・す・・・ッ」
歯を食いしばりながら言えば、男は首元のナイフを取り払った。
「それで暫くは動けねぇだろ。こっちは外しといてやるよ」
「・・な・・・ッ」
「まさか卑怯だとは言わねぇよな?戦ってのはそういうもんだ」
それでこの話題は終了だとばかりに私の腹部からナイフを抜く男。
「――――――・・ッ」
――大丈夫、落ち着いて私。
血がドクドクと流れ出ているけれど、そこは急所ではない。致命傷にはならない。悪くても全治数週間とかそんなもんだ、早く手当てをすれば。
「嬢ちゃん、中々大人しくなったじゃねぇか」
男のそんな言葉と同時にキャミソールも切り裂かれる。
「・・・・や・・・め・・て!」
絞り出した声は、怪我が原因か震えてしまっていた。
(・・・・旦那・・っ)
私が心の底から誰よりも信頼しているその人を呼び、男の手が私の素肌に触れたその時。
「――――オイ」
その部屋の、扉が開いて。
「あァ!?」
「誰だお前!」
私の大好きなその人の、顔が見えて。
「――――・・だ・・・な・・」
未だ、出血は止まっていない。お腹はまだ痛い。・・・だけど。
「・・誰の女に手ェ出してんだ、テメェらは」
・・・・・なんだか、もう痛みも忘れてしまうくらいに私は、安心したのだった。
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にゃんこさん(プロフ) - アップしました!http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Megane39392/ ←こちらから見れます! (2015年12月4日 17時) (レス) id: b1b76ea7cf (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこさん(プロフ) - はい!わかりました!精一杯頑張らせていただきます!! (2015年12月4日 16時) (レス) id: b1b76ea7cf (このIDを非表示/違反報告)
中村@とても低浮上(プロフ) - にゃんこさんさん» か、描いて頂けるんですか…!!ありがとうございます、全然大丈夫です!!良ければアップしたときにお知らせいただいても大丈夫でしょうか…?? (2015年12月4日 12時) (レス) id: cf63f32d29 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこさん(プロフ) - 面白かったです!とてもニヤニヤしながら読みましたwそこでお願いなのですが、夢主ちゃんの絵をのせてもよろしいでしょうか?お返事お願いしますm(_ _)m (2015年12月2日 16時) (レス) id: b1b76ea7cf (このIDを非表示/違反報告)
にゃむこ10(プロフ) - 銀ちゃんはやっぱり格好いい!!!!!!中村さんの作品、いつも楽しませて貰ってます!やっぱ銀ちゃんは優しい!!!!!! (2015年5月13日 10時) (レス) id: ec435f8d12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時:2014年9月15日 0時