【テニプリ】最強ガールが出会ったのは５

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幸「真宏…なんか顔色悪い？」

『そう？あー昨日ちょっと夜更かししたからかなｗ』




アレから、一睡もしてない
ただひたすら吹っ飛ばすかのように体を動かした



幸「そう？…あ、そうだ。白石が球出しが欲しいって言ってたから頼むよ」



にこりと笑って、立海のデータをまとめてあるクリアファイルをしまうとラケットを持ってコートを移動しようとした


ら、肩を掴まれて引き止められる




あー…そのまま行こうと思ったのに。




『どうした？






＿＿＿＿赤也？』




振り向かずに聞くと、肩を掴む手がギュッと力が入った

朝から、顔を合わしても赤也とは会話をしていない



別に、ただなんとなく。




赤「その、昨日の事だけどよ…」



なんとなく、は強がり。



本当は準備してたんだ
こうなる迄の間、ずっと…



『謙也さん、私らが付き合ってる事知らないんだし
それに、あれはバランス崩した南ちゃんを受け止めたんだから…

気にしてないよ？』



にこりと貼り付けた笑顔
これはきっと詐欺師にも見破れないだろ

笑顔も立派なポーカーフェイスだ



結局私は、朝まで体を動かしてひたすらテニスをしても綺麗さっぱりスッキリさせることなんてできなかった



お陰で、何個ボールをお釈迦にしただろうか
終いには壁にボール跡がくっきりと残って凹んだくらい


この笑顔が作れるまでそれなりに時間がかかった



赤「う…まあそうだよ、な…
けど！あの後謙也さんには言ったし！まじ悪かった！
それに、俺お前の事すげー好きだからよ！！」


『赤也…

うん、私も。
けど、今は練習の時間だ、そんな大きな声で、幸村君に聞こえてるよ？』




純粋に、嬉しいと思った気持ちを抑えて
周りに視線を向ける


赤也の大きな声と大胆告白は立海メンバーの耳にもしっかりと届いていて




ケラケラと笑うブン太先輩に
今にも怒鳴り声をあげそうな真田副部長
苦笑いのジャッカル先輩に
なにやら威圧感半端ない笑顔の部長



赤「やべっ…！」

『クスッ、ばーか』




けど、まあ。
不思議なことに私の気持ちはテニスではスッキリしなかったのに

今の言葉で解決した





どうやら私はやっぱりテニスバカだったらしい。


ニッと笑った赤也が、テニスをしに行く姿を見てなんだか凄く、穏やかな気持ちになった






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