【ハイキュー】能のないバケモノは爪を隠せず３

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▼side 侑



ほんまなんこれ…？



「緊張せんで！とって食おうってんやないんやから！」

侑「はぁ…」


なんでAのかーちゃんの酒の相手しとるん…？

つうかアイツは？！


「ほー高校生ナンバーセッターの呼び声高い強豪稲荷崎の若い司令塔、ね」

侑「あの、本人目の前にして声にだして読まんで貰えます？」



机にならんだ酒にツマミ、んで月バリ



「ははっあの子と同じこと言うなぁ！」

侑「A？…さんと？」

「さんって！呼び捨てでええやん
どうせあっくん♡とかで呼ばせてんねやろ？」

侑「…」


してへんわ！！なんでやねんっ！

助けてA！どこいってん！？



「中学の時にあの子がこれに載ったとき、目の前で読んだら同じ事言っとったわ」

侑「初耳やわ…」



男子選手とか、プロの記事ばっか読んどったから知らんかった



「おん、けど親としては嬉しいやん？
まあ引退してからはパッタリやったけど」

侑「ああ…」

「バレーしとらんと死ぬんかって子やったから、さすがに引いた」



確かにバレーしとらんと死んでまう気がするの分からんでもない




「やからなあ、宮侑には感謝しとるのよ
またバレー始めたん君のおかげやん？」

侑「え、いや…そんな」

「ま、そんな色気もへったくれもない子やから
振りたなる気持ちはようわかるわ」

侑「はっ！？」



なんて？フッた？誰が？誰を？



「自分あの子の事フッたんやろ？」

侑「へ？」



え、いつ？
それ、ホンマに俺？



「あら？ちゃうの？」

侑「そ、それ俺やなくて角名ちゃいます！？」

「角名ァ！？…ああ、あの子か
いや？ちゃうやろ話聞いてる感じじゃその角名に惚れてる匂いはせんもん」



匂いって…

え、やって休み初日2人デートしとったやん



「…あの子はね夢中になったらそればっかやから
私みたいに男を取っかえ引っ変えできんの
ほんまあの人にそっくり」

侑「あの人」

「元旦那」



グラス片手に遠くを見るかーちゃんは偉い大人で、横顔がどことなくAに似てる



目からウロコ、親やからか説得力のある言葉



そうやん。あのバカが角名となんやあればきっとすぐ周りにバレる
北さんやって、全然そんなことなくただの近所の兄さんとガキみたいな関係で…



侑「あの！か、帰ります
お邪魔しました！」

「はーい、気をつけて帰り〜…って牛乳！」



なんでそんな事も忘れとってん！



侑「(角名ァァ！まんまと嵌めやがって…！)」




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