隣人事変【角名倫太郎】

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▼side 角名


『ほらあ〜雑巾も捨てたもんじゃない』

角「何言ってんの？綺麗なタオルだよ」




久しぶりの休日で、スマホをいじっていたらウェザーニュースで梅雨明けの文字

やっとかとジメジメする季節にうんざりしていたら薄い壁から聞こえたのは



死ぬ、死ぬぅーって




風邪…？いじってたスマホの手が止まる


いやでも用もなく突然行くのもなんだし、体調崩してるなら尚更



気づけば部屋をウロウロしていた自分にため息をついた



別に隣の家の人が風邪をひいても関係ないし駆けつけるような間柄でもないわけで




角「あ、」




ふと目についたのは先日実家から送られてきたダンボール



中身は野菜とか日用品とか、たまに送ってくれるんだよね。



これなら自然に行けるかもと、俺はいくつかをビニール袋につめて隣へ向かう



そしたらAは、出てこないし
けどいるのは分かってるから勝手に開けた



やっぱりいるじゃんなんて言って。




ミノムシになったAは熱のせいか顔が赤くて声がすこししゃがれていた


しかも意味わからないこと言うし



ボタンを押せば鳴く恐竜とか、ゲームのキャラのブタのぬいぐるみとか小銭を置いたら勝手に回収する貯金箱に、セーブ出来そうなマジカルなスタンドライトとかほんっっとガラクタばっかあるのに体温計無いとか有り得ないし



相変わらずミノムシの彼女に薬を飲ませて、何か食べたかと聞けばなんも。って




角「お粥くらい作れるからまってて」



頭の中で、スポドリ家にあったかな？とか考えた時にびっくりした



ここまで甲斐甲斐しく世話をしてる自分に。


めんどくさくてご無沙汰だった料理するとか、ヤバいでしょ。



余ってたご飯を1人用の土鍋でお粥にして、粉を溶いたスポドリを持って


また隣へ、Aは薬を飲んだせいか眠っていた

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