第十九話 ページ21
身体を重ねる度に得られる幸福感が堪らなく好きだった。
少し乱暴な中也さんの手。少しだけ私も攻めてみようとすれば、向けられる威圧的な視線。
この人には逆らえないと、本能が云い聞かせてくる。
「ちゅ、やさん…っ、もう、これで最後だから…」
「莫迦云え。俺は未だイってねえよ」
「無理だって、……あぁっ」
無理矢理寝具に押し倒され四つん這いにさせられる。私の上に覆い被さる中也さんは私の云うことなどこれっぽっちも聞く素振りは見せず、屹立を蕾に擦り寄せ一気に貫いた。
一気に快感の渦に引き戻される感覚。中也さんは私の耳に唇を寄せて囁く。
「おいAよぉ……ご主人サマを差し置いて一人で気持ち良くなってんのは、躾がなってねえ証拠か？」
「…っ、それは、中也さんが悪いんじゃないの？」
「生意気な口を叩く余裕があったら腰振って気持ちよくして呉れよ」
「っ、あ、します…っ、しますからぁっ」
一層奥深くに中也さんのモノで突き上げられる。ずるりと引き抜かれまた突かれ、その度に腕に力が入らなくなりシーツに上半身を沈める。
中也さんは無慈悲に私の腕を掴んでは起こし、痛いほど強く腰を掴んで身体を揺さぶった。
「はあっ、あっ、あ、またイっちゃいそう」
「あともう少し、我慢しとけ…ッ」
中也さんの言葉に必死に頷き、快感から逃れるように身を捩り腰を揺する。
拙い動きに中也さんは鼻で笑って「かァわいい」と呟いて私の上にのしかかり、頸を噛んで声を殺しながら中で達した。
「〜〜〜ッ、…はあ、あ、もう、死んじゃう……」
「……ふっ、上手に腰振ってたじゃねェか」
「あ、あれは、中也さんに気持ち良くなって貰いたくて…」
「気持ち良いに決まってるだろ。ばぁか」
そう云って私の髪をくしゃくしゃと撫でる。少し照れ臭かったので、くたくたになった身体を横にした。
中也さんは私の身体を拭いて布団を被せてくれる。
「煙草吸っていいか？」
「いいよ。はい、火つけますよ」
「出来る女だな」
ライターを手に火を煙草の先端に寄せる。火のついた煙草を美味しそうに吸う中也さんをぼんやりと眺めながら、嗚呼、本当に両想いなんだなあと笑みが溢れた。
「なあに笑ってんだよ」
「ふふ、なんでもない」
身を寄せて中也さんに抱き付く。頬を擦り寄せると口付けされた。
「嗚呼そうだ、Aに話さねえといけねえことが…」
丁度其の時、中也さんの携帯端末から着信音が鳴った。
画面には「首領」の二文字。
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椛 - 時間があれば読み返しています！！とても魅力的な作品を読ませていただきました！！ (2022年3月23日 22時) (
レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
はるなか(プロフ) - 梨桜さん» ありがとうございます！格好良さを全面に出したかったので良かったです〜！新作も宜しくお願いします！ (2022年1月22日 13時) (レス) id: 379cc49933 (このIDを非表示/違反報告)
はるなか(プロフ) - 引きこもりちゃんさん» 更新の度コメントくださってありがとうございました！また機会があったら読み返してあげてください(〃'▽'〃) (2022年1月22日 13時) (レス) id: 379cc49933 (このIDを非表示/違反報告)
梨桜 - 完結おめでとうございます！最後までクッソ格好よかったですね…新作も楽しみにしています！！ (2022年1月22日 10時) (レス) @page50 id: 76e4dc31cc (このIDを非表示/違反報告)
引きこもりちゃん - 完結おめでとうございます!この話凄い好きです。お疲れ様でした。 (2022年1月22日 0時) (レス) @page50 id: 81a3cc2368 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるなか | 作成日時：2021年11月26日 22時
